フライパンをもっていると突然ガクッと力が抜けたようになる患者さん
2013/01/31
先日突然フライパンをもっていたらガクッとなって力が入らなくなるので
みて欲しいという患者さんが来院されました。
特に痛みもないのに突然なので原因がわからないという話なので
一応念のために全身の状態を診てみました。
状態は全体的にあまり良くはなかったのですが、明らかに首と手首の
異常がありました。
首は回旋制限・側屈制限があり手首は掌屈制限・背屈制限がありました。
さらに手首に関してはチネルサインも陽性でファーレンテストも陽性でした。
これらの検査で考えられるのは手根管症候群です。
手根管症候群というのは、正中神経と言って手先にいく神経の異常のことです。
手根管症候群は正中神経異常なので本来ならば整形外科の領域です。
ひどい場合は最悪手術のはずです。
ですので、この患者さんには一応その旨を説明しました。
ただ、手首の関節異常もはっきりとあったので手首の関節の異常だけ
整えました。
するとさっきまであった掌屈制限・背屈制限はともに消失しました。
一応先ほどより力が入るようになりチネルサイン・ファーレンテストも陰性に
なったので、テーピング処置をして終了しました。
ただ、神経異常が治ったわけではないので、きちんと整形外科で受診してもらったほうが
良いですよとアドバイスだけして終了しました。
この症状なら陽性だからといってすぐ手術になる症状ではないとは思いますが、
ひどくなると手術になってしますのできちんと検査をうけて定期的に見てもらったほうがいいと思われます。
この症状は女性、得に経産婦さんに多くみられます。
おそらく出産が大きく関与しているのだと思います。
もしこのような症状でお困りの方は一度ご相談ください。