坐骨神経症状で注射が効かない?!
2017/05/18
お尻からふくらはぎにかけて痛みと痺れが強いために当院に受診された患者さん。
以前から腰痛はあったものの、薬を飲んだりマッサージをしたりストレッチをしたりとだましだまししながらここまで来ていましたが、とうとう我慢の限界を超えたそうで、整形外科を受診しました。
そこで出された診断が「坐骨神経痛」
早速神経ブロックをしてもらったそうです。しかし、痛みはどんどん強くなっていく一方。我慢ができなくて友人の紹介で当院を受診されました。
話を聞いて、検査を行うと、やはりはっきりと下肢の神経異常が出ています。医師の診断どおりです。(当たり前ですが)
しかし、患者さんは痛みが取れないので「あそこは藪医者だ」と文句ばかり言っていました。
ではなぜ痛み止めの注射を打ったのにもかかわらず痛みが取れないのでしょうか。
理由は簡単。原因が取れていない、もしくは症状が強すぎるからです。
例えば、風邪を引いて熱が出たとします。熱が出て解熱剤を服用すれば熱は当然下がります。
しかし、ここで重要なことは「なぜ熱が出たか?」ということなんです。
疲労もあるでしょう。睡眠不足かも知れません。栄養状態が悪かったのかもしれません。いろいろな原因が合併して熱が出たわけです。
そんな状態で薬を服用して熱だけ下げても、目先の症状だけ軽減させているだけでウイルスや病原菌と戦う免疫が低下してしまうので身体の状態は良くなるはずがありません。
この状態が長引くことで、もっと重篤な病気となってしまいます。この状態は、「臭いものにふたをしているだけです」
坐骨神経症状も同じです。基本的に腰痛と風邪は似ています。根本的な原因を取り除かないで、対処療法ばかりしていた結果、限界を超えて症状が強く出てしまっているのです。
この患者さんには、注射が効かないのではなく、あなたの身体が悪くなりすぎたために効かなくなっているのですよと説明しました。当然、お医者さんの診断ミスでもありませんし薬や注射が悪いわけでもありません。
ですので、まずここでしなければいけないことは、目先の痛みも大切ですが、痛み・痺れの原因となっている根本を取り除くことから始めなければなりませんと説明しました。
現在5回目ですが、ようやく薬を服用しなくても大丈夫なようになって来ましたが、状態によってはもっと日数がかかる場合もあります。
あなたが痛みや痺れでお困りであれば、目先の痛みだけでなく根本的に原因を取り除いて本当の健康を獲得しましょう。