
院長:中林お気軽にご相談ください!

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こんにちは、堺市北区で中林整骨院をしている中林です。最近、患者さんから「しっかり寝ているのに疲れが取れない」「何を食べたら倦怠感が楽になるのか」といった相談をよく受けるようになりました。実は倦怠感の改善には食事の内容が深く関わっていて、どんな栄養素をどのタイミングで摂るかによって体の回復力は大きく変わってきます。


私自身、幼少期は毎月のように風邪を引く病弱な子どもでしたし、小学生の時には交通事故で骨折して長期入院も経験しました。そんな経験があるからこそ、体調管理の大切さは誰よりも理解しているつもりです。今回は臨床経験25年以上で10万人以上の施術に携わってきた立場から、倦怠感を食事で改善するための具体的な方法をお伝えしていきます。


疲れた体が本当に必要としている栄養を知ることが改善への第一歩です
倦怠感を感じている時、多くの方は睡眠不足や運動不足を疑いますが、実は栄養バランスの乱れが根本原因になっているケースが非常に多いのです。私たちの体はエネルギーを生み出すために様々な栄養素を必要としていて、どれか一つでも不足すると体全体のパフォーマンスが低下してしまいます。
特に現代人は忙しさから食事を簡単に済ませがちで、コンビニ食や菓子パンだけで昼食を終わらせてしまう方も少なくありません。このような食生活を続けていると、体内のエネルギー代謝がうまく回らなくなり、慢性的な疲労状態に陥ってしまうのです。
当院に来られる患者さんの中にも、検査をしてみると明らかに栄養不足が原因で倦怠感を抱えている方がいらっしゃいます。そういった方には施術と併せて食事指導も行うのですが、適切な栄養を摂るようになると驚くほど体調が改善していきます。
倦怠感を和らげるためには、エネルギー代謝を支える栄養素をしっかり摂ることが大切です。ここでは特に重要な栄養素について、それぞれの働きと具体的な食材をご紹介していきます。
ビタミンB群は糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーに変換する際に必要不可欠な栄養素です。特にビタミンB1は糖質の代謝に深く関わっていて、不足すると食べたものがうまくエネルギーに変わらず、疲れやすい体になってしまいます。
豚肉やうなぎ、玄米、納豆などにビタミンB1は豊富に含まれています。また、ビタミンB2は細胞の再生を助ける働きがあり、レバーや卵、乳製品に多く含まれています。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わり、マグロやカツオ、バナナなどから摂取できます。
私が患者さんによくお伝えするのは、豚肉を使った料理を週に3回は食べるようにしてくださいということです。豚の生姜焼きや豚汁など、日本の家庭料理には優秀なものが多いので、無理なく続けられるはずです。
倦怠感の原因として見落とされがちなのが鉄分不足です。鉄分は血液中のヘモグロビンを作る材料となり、全身に酸素を運ぶ重要な役割を担っています。鉄分が不足すると体が酸欠状態になり、疲れやだるさを感じやすくなります。
特に女性は月経による出血で鉄分が失われやすいため、慢性的な鉄分不足に陥りがちです。レバーや赤身の肉、カツオやマグロといった魚類、ほうれん草や小松菜などの葉物野菜に鉄分は豊富に含まれています。
ただし植物性の鉄分は吸収率が低いため、ビタミンCを多く含む食材と一緒に摂ることで吸収率を高めることができます。ほうれん草のおひたしにレモン汁をかけたり、食後に果物を食べたりするのがおすすめです。
クエン酸は疲労の原因となる乳酸の分解を促進し、エネルギー代謝を活性化させる働きがあります。梅干しやレモン、グレープフルーツなどの柑橘類、酢を使った料理に多く含まれています。
運動後や仕事で疲れた時に酸っぱいものが食べたくなるのは、体が本能的にクエン酸を求めているからかもしれません。朝食に梅干しを一粒食べる習慣をつけるだけでも、一日の疲れ方が変わってきます。
たんぱく質は筋肉や臓器、ホルモンなど体の様々な部分を作る材料となります。不足すると体の修復機能が低下し、疲れが抜けにくくなってしまいます。肉類、魚類、卵、大豆製品などから良質なたんぱく質を摂取することが大切です。
特に鶏むね肉に含まれるイミダゾールジペプチドという成分は、抗疲労効果が科学的にも証明されています。価格も手頃で調理もしやすいので、積極的に取り入れてほしい食材の一つです。
栄養素の話をしてきましたが、実際にスーパーやコンビニで何を選べばいいのか迷う方も多いでしょう。ここでは日常生活で取り入れやすい具体的な食材をご紹介します。
朝は一日のエネルギーを作り出すために最も重要な時間帯です。ごはんやパンなどの炭水化物に加えて、卵や納豆、ヨーグルトなどのたんぱく質、野菜や果物のビタミン類をバランスよく摂りましょう。
私自身も毎朝、玄米ごはんに納豆と卵、味噌汁という和食の定番メニューを食べています。これだけで必要な栄養素のほとんどが摂れますし、何より体が軽く感じられます。時間がない時はバナナとヨーグルト、ナッツ類を組み合わせるだけでも十分です。
昼食は午後のパフォーマンスを左右する大事な食事です。丼ものや麺類だけで済ませず、定食スタイルでごはんとおかず、汁物をバランスよく食べることを心がけてください。
外食する場合は、焼き魚定食や生姜焼き定食、鶏肉を使った定食などを選ぶのがおすすめです。コンビニで済ませる場合も、おにぎりだけでなくサラダチキンやゆで卵、野菜サラダを追加するだけで栄養バランスは大きく改善します。
夕食は一日の疲れをリセットし、翌日への活力を蓄える重要な食事です。豚肉や鶏肉を使ったメイン料理に、野菜たっぷりの副菜を組み合わせましょう。豚肉の野菜炒めや鶏肉と野菜の煮物などは、簡単に作れて栄養バランスも優れています。
また、疲れている時ほど消化の良いものを選ぶことも大切です。胃腸に負担をかけると体の回復に使うべきエネルギーが消化に奪われてしまいます。よく噛んで食べることも忘れないでください。
忙しい現代人にとって、コンビニは強い味方です。選び方さえ間違えなければ、コンビニ食でも十分に栄養を摂ることができます。
おにぎりを選ぶなら、梅干しや鮭、ツナマヨなどがおすすめです。梅干しにはクエン酸が、鮭やツナにはたんぱく質とビタミンB群が豊富に含まれています。サラダチキンやゆで卵、納豆巻きなども優秀なたんぱく質源になります。
飲み物では、糖分の多いジュースよりも無糖のお茶や、鉄分入りの飲料、ビタミンが摂れる野菜ジュースを選ぶと良いでしょう。デザートにはヨーグルトやフルーツを選ぶことで、ビタミンやミネラルを補給できます。
何を食べるかと同じくらい大切なのが、いつ食べるか、どう食べるかということです。一日三食を規則正しく摂ることで、体内のリズムが整い、エネルギー代謝もスムーズになります。
特に朝食を抜く習慣がある方は要注意です。朝食を抜くと体は省エネモードに入ってしまい、一日中だるさを感じやすくなります。また、夜遅い時間の食事も胃腸に負担をかけるため、できるだけ就寝の3時間前には食事を終えるようにしましょう。
食べる順番も意識してみてください。野菜や汁物から食べ始めることで血糖値の急上昇を防ぎ、食後の眠気や倦怠感を軽減できます。ごはんとおかずのバランスは6対4が理想的で、よく噛んでゆっくり食べることで消化吸収も良くなります。
倦怠感を悪化させる食習慣についても知っておくことが大切です。糖分の多い菓子類やジュースは、一時的にエネルギーが出たような気がしますが、その後の血糖値の急降下によってさらに強い倦怠感を引き起こします。
カフェインの摂りすぎも要注意です。コーヒーやエナジードリンクで無理やり体を動かしていると、自律神経のバランスが崩れて慢性的な疲労状態に陥ります。アルコールも睡眠の質を下げるため、疲れている時ほど控えめにすることをおすすめします。
また、極端なダイエットや偏った食事制限も倦怠感の原因になります。体に必要な栄養素が不足すれば、当然ながら疲れやすくなります。健康的に体調を整えるためには、バランスの取れた食事が何より大切です。
ここまで食事による倦怠感の改善方法をお伝えしてきましたが、正直に申し上げると、食事を見直しただけでは改善しない倦怠感も存在します。当院に来られる患者さんの中にも、栄養バランスには気を付けているのに疲れが取れないという方が多くいらっしゃいます。
そういった場合、体の構造的な問題や自律神経のバランスの乱れ、内臓機能の低下など、食事以外の要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。特に発熱後の倦怠感や長引く疲労感は、単なる栄養不足では説明がつきません。
私が25年間の臨床経験で学んだのは、倦怠感の原因は一つではないということです。だからこそ当院では、姿勢分析から神経検査、関節可動域のチェックまで、様々な角度から体の状態を詳しく調べていきます。そして一人ひとりの体の状態に合わせた施術プランを提案することで、根本的な改善を目指しています。
倦怠感の改善には、ビタミンB群や鉄分、クエン酸、良質なたんぱく質といった栄養素をバランスよく摂ることが大切です。豚肉や鶏むね肉、魚類、卵、納豆、野菜、果物などを日々の食事に取り入れ、一日三食を規則正しく食べる習慣を作りましょう。
ただし、食事改善だけでは十分な効果が得られない場合もあります。そんな時は体全体のバランスを整える必要があるかもしれません。もし食事を見直しても倦怠感が続いているなら、一度専門家に相談してみることをおすすめします。
私は「やりたいことを我慢しないで生きられる体」を取り戻すお手伝いをすることが使命だと考えています。倦怠感に悩んでいる方、どこに行っても改善しなかった方、一人で抱え込まずにいつでも気軽にご相談ください。あなたの体が本当に必要としているものを、一緒に見つけていきましょう。

