
院長:中林お気軽にご相談ください!

院長:中林お気軽にご相談ください!
堺市北区中百舌鳥で中林整骨院を開業しています中林です。今日は多くの方が混乱されている「不妊症」と「不育症」の違いについてお話しさせていただきたいと思います。実はこの二つ、似ているようで全く異なる状態なんです。
病院で検査を受けたり、インターネットで情報を調べたりしていると、この二つの言葉が出てきて「自分はどちらに当てはまるんだろう」と悩まれる方が本当に多いです。当院にも不妊でお困りの方が数多く来院されますが、お話を伺うと不育症の可能性がある方もいらっしゃいます。




まずは違いをしっかり理解することが、適切な対策への第一歩になります
この二つの違いを一言で表すなら、不妊症は「妊娠できない状態」、不育症は「妊娠はするけれど出産まで至らない状態」ということになります。医学的な定義を見ていくと、もっと明確に区別できるようになります。
不妊症というのは、避妊をせずに定期的に性交渉を持っているにもかかわらず、1年以上妊娠しない状態のことを指します。正常なカップルであれば、妊活を始めて3か月で約50%、6か月で70~80%、1年で90%が妊娠するとされていますので、それができない場合に不妊症と診断されるわけです。
一方で不育症は、妊娠は成立するものの流産や死産を2回以上繰り返してしまう状態を指します。2回の場合は反復流産、3回以上の場合は習慣流産と呼ばれることもあり、これらをまとめて不育症という概念で捉えられています。妊娠できることは確認できているのに、何らかの理由で妊娠を継続できないというのが大きな特徴です。
不妊症の原因は女性側だけでなく男性側にもあり、実は男性因子は全体の約24%を占めているという事実を知らない方も多いです。女性側と男性側の両方に原因がある場合を合わせると、男性因子が関わっているケースは約48%にもなります。
女性側の原因として最も多いのが排卵因子です。これは全体の25~30%を占めており、多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症、過度なストレスや極端なダイエットなどが排卵障害を引き起こします。ホルモンバランスが崩れることで卵子が正常に育たなかったり、排卵が起こらなかったりするわけです。
次に多いのが卵管因子で、30~35%程度を占めています。卵管が詰まっていたり狭くなっていたりすると、卵子と精子が出会えなかったり、受精卵が子宮まで移動できなかったりします。クラミジア感染症や子宮内膜症が原因となることが多く、過去の感染症が気づかないうちに卵管にダメージを与えているケースもあります。
子宮因子も10~15%ほどあり、子宮筋腫や子宮奇形、子宮内膜ポリープなどが該当します。受精卵が着床するための環境が整っていないため、妊娠が成立しにくくなってしまうのです。他にも頸管因子や免疫因子として抗精子抗体が関係している場合もあります。
男性側で最も多いのが造精機能障害で、精子の数が少なかったり運動率が低かったりする状態です。これは男性不妊の原因の30~35%を占めています。精子を作る機能自体に問題があるケースや、精巣の温度上昇、ストレス、生活習慣の乱れなどが影響していることもあります。
他には精路通過障害といって、精子の通り道が詰まっている状態や、性機能障害としてEDや膣内射精障害なども不妊の原因となります。男性不妊は見過ごされがちですが、夫婦で検査を受けることがとても重要です。
実は詳しく検査をしても原因が特定できない不妊症が約11%存在します。これは検査技術の限界もありますが、身体全体のバランスや生活習慣、ストレスなど、数値として表れにくい要因が関係している可能性もあります。
不育症の原因で最も多いのは、実は胎児側の染色体異常です。これは全体の50~80%を占めており、両親の染色体が正常でも偶然起こることがあります。特に女性の年齢が上がると卵子の老化により染色体異常が起こりやすくなり、結果として流産のリスクが高まります。
抗リン脂質抗体症候群は不育症の原因の約9%を占め、血液が固まりやすくなることで胎盤への血流が悪化し流産を引き起こします。この場合は血液検査で4種類の抗体を調べることで診断でき、適切な治療を受けることで次回の出産成功率を70~80%まで高めることができます。
他にも血液凝固因子の異常として、プロテインSやプロテインCの欠乏症などが関係していることもあります。母体の免疫システムが胎児を異物とみなして攻撃してしまうことで、妊娠が継続できなくなるわけです。
子宮形態異常は約5%の方に見られ、中隔子宮や双角子宮などの先天性の奇形が該当します。子宮の形が通常と異なっていることで、胎児が育つスペースが十分に確保できなかったり、血流が悪かったりして流産につながります。超音波検査や子宮鏡検査、MRIなどで診断することができます。
ご夫婦のどちらかに染色体の構造異常がある場合、約4%程度が不育症の原因となります。均衡型転座や逆位などが代表的で、これらがあると胎児に不均衡な染色体が伝わる可能性が高まり、流産を繰り返すことになります。染色体検査を受ける際は遺伝カウンセリングも併せて受けることが推奨されています。
甲状腺機能障害や糖尿病などの内分泌異常も約6%の方に見られます。甲状腺ホルモンは妊娠の維持に重要な役割を果たしており、機能が低下していたり亢進していたりすると流産のリスクが高まります。血液検査でホルモン値を確認し、必要に応じて薬物治療を行うことで改善できます。
実は不妊症と不育症は完全に別の疾患ですが、両方を併発している方も存在します。体外受精を受けている不育症患者さんの約6.1%がこのケースに該当し、妊娠しにくいという問題と、妊娠しても継続できないという問題の両方を抱えているのです。
この場合はどちらの検査を優先すべきか、治療はどう進めるべきか、医療機関でしっかりと相談する必要があります。不妊治療を進めながら不育症の検査も並行して行い、両面からアプローチしていくことが重要になってきます。
女性の年齢は不妊症にも不育症にも大きく影響します。妊娠率は35歳頃から低下し始め、40歳を超えると約1割まで下がってしまいます。同時に流産率も36歳で20%を超えて急上昇し、40代では30%を超えるというデータもあります。
これは卵子の老化が主な原因で、年齢とともに染色体不分離が起こりやすくなるためです。35歳以上の方は妊活を始めて6ヶ月で医療機関への相談を検討することが推奨されており、時間的な余裕が少ないことを理解しておく必要があります。
不妊症の検査としては、ホルモン検査や経腟超音波検査、子宮卵管造影検査、精液検査などがあります。これらで原因を特定し、タイミング法、排卵誘発、人工授精、体外受精とステップアップしていくのが一般的な流れです。
不育症の検査は抗リン脂質抗体検査、夫婦の染色体検査、子宮形態検査、内分泌検査、流産胎児の絨毛染色体検査などがあります。原因が特定できれば、低用量アスピリンやヘパリン療法、ホルモン補充療法、子宮形態を整える手術、着床前検査など、それぞれに応じた治療を選択できます。
興味深いのは、不育症で原因不明の場合でも、2回流産後の次回出産率は約80%、3回後で約70%、4回後でも約60%という高い数字が示されているということです。諦めずに次の妊娠に臨むことで、多くの方が出産に至っているのです。
医療機関での検査や治療はもちろん大切ですが、身体全体のコンディションを整えることも妊娠の成功率を高める重要な要素です。骨盤や股関節の歪み、血流の悪さ、自律神経の乱れなどが、妊娠しにくい、または妊娠を維持しにくい身体の状態を作り出していることがあります。
当院では不育症でお悩みの方にも、身体全体のバランスを整える施術を行っています。慢性的なストレスや疲労は自律神経系を乱し、ホルモン分泌にも悪影響を及ぼしますので、筋肉の緊張をほぐして血流を改善し、リラックスできる状態を作ることが大切です。
また日常生活での姿勢や睡眠、食事、ストレス管理なども、妊娠しやすい身体作りには欠かせません。規則正しい生活習慣を心がけ、身体を冷やさないようにし、適度な運動を取り入れることで、妊娠の可能性を少しでも高めることができます。
不妊症と不育症は、妊娠できないのか、妊娠は継続できないのかという点で大きく異なります。それぞれ原因も治療法も異なりますので、まずは自分がどちらの状態にあるのかを正しく理解することが何より大切です。
医療機関での適切な検査を受けて原因を特定し、それに応じた治療を選択していくことで、多くの方が妊娠・出産という目標を達成されています。原因不明と言われても諦める必要はありません。身体全体のバランスを整え、生活習慣を見直すことで状況が好転することは十分にあります。
一人で悩んでいても解決策は見つかりません。パートナーとしっかり話し合い、医療機関や専門家の力を借りながら、できることから一つずつ取り組んでいってください。当院でも不妊や不育症でお悩みの方の身体を根本からサポートしていますので、どうぞお気軽にご相談いただければと思います。

