
院長:中林お気軽にご相談ください!

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「仕事中ずっと椅子に座っているけど、これって骨盤に悪いのかな?」——そんな疑問を持ちながらこの記事を開いてくれた方、こんにちは。堺市北区なかもずで整骨院を経営している中林です。リモートワーク中心の妊婦さんや、座り仕事が多い方から「どんな姿勢で座ればいいのか」というご相談を毎月多くいただきます。
実はその悩み、とても大事な問題に気づいています。妊娠中の骨盤への影響は、日々の座り方の積み重ねによって大きく変わります。「特別なケアをする前に、まず座り方を見直すだけで骨盤への負担が劇的に変わる」——これは25年以上の臨床経験の中で、何度も実感してきたことです。


今日から座り方を変えるだけで、骨盤の状態は変わります。最後まで読んでみてください。


「座り方を変えるだけで骨盤への影響が変わるの?」と半信半疑の方も多いのですが、1日7〜8時間座っているとしたら、その姿勢の積み重ねは骨盤への影響として確実に現れます。まず今日から変えられることを変えてみましょう
妊娠中はリラキシンというホルモンの影響で骨盤まわりの靭帯がゆるみ、骨盤が不安定な状態になります。この状態で骨盤に偏った負荷がかかる座り方を長時間続けると、骨盤はその歪んだ状態に少しずつ引っ張られていきます。1日7〜8時間座って過ごすデスクワーク中心の方は、その影響が特に大きくなります。リラキシンの仕組みについて詳しくはリラキシンと妊娠中の骨盤の関係の記事もご覧ください。
「痛みがないから大丈夫」とは言い切れないのが妊娠中の骨盤の怖いところです。座り方による歪みは痛みとして現れるより先に、じわじわと骨盤のバランスを崩していきます。産後になって「体型が戻らない」「腰痛が続く」という形で表面化することも少なくありません。妊娠中の骨盤ケアが産後に与える影響についても、ぜひあわせてご確認ください。
「何が悪いかを知ること」が、座り方改善の最初の一歩です。よくやりがちなNG座り方には共通して「骨盤を左右非対称に傾ける・骨盤を後傾させる」という特徴があります。それぞれがなぜNGなのかを理解すると、「やめよう」というモチベーションが続きやすくなります。「自分はこれ、全部やっていた…」という方も、今日から変えれば大丈夫です。一緒に確認していきましょう。
足を組む姿勢は、骨盤を左右非対称に大きく傾けます。右足を上にして組めば右の骨盤が上がり、仙腸関節(骨盤と背骨をつなぐ関節)の左右に偏った負荷が慢性的にかかります。妊娠中はもともとリラキシンで靭帯がゆるんでいる状態なので、この左右差がさらに骨盤を歪ませやすい状況です。「気づいたら足を組んでいる」という方は、意識的にその都度ほどくことから始めてください。
床に座るとき、足を片側に流す横座りは骨盤が大きく左右どちらかに傾く最も負担の大きい座り方のひとつです。骨盤の左右差が最も生まれやすい姿勢で、腸腰筋(骨盤と背骨をつなぐ深部の筋肉)のバランスも大きく崩れます。ぺたんこ座り(体育座りで足を広げて座る姿勢)も骨盤が後傾しやすく、骨盤底筋への負荷が増します。妊娠中の腰痛を悪化させる姿勢としても代表的です。
「あぐらは骨盤が開いてNGとは聞いたことがあるけど…」という方も多いと思います。あぐらは骨盤が後傾しやすく、骨盤の開きが過剰になりやすい姿勢です。ただし正しくあぐらをかいた状態で坐骨に均等に体重が乗っており、骨盤を前傾に保てている場合はそこまで大きな問題ではありません。問題は「だらっとしたあぐら」つまり腰が丸まった状態での長時間のあぐらです。坐骨の下にクッションを入れて骨盤を少し前傾させると、あぐらの際の骨盤への負担を軽減できます。
ソファに深く腰をかけて背もたれにもたれる姿勢は、骨盤が大きく後傾した「仙骨座り」の状態になります。腰椎(腰の骨)の自然なカーブが失われ、骨盤底筋・腸腰筋への慢性的な過負荷が生まれます。妊婦さんがソファでテレビを見ながらスマートフォンを操作するという姿勢は、骨盤にとって最も避けたい姿勢の組み合わせのひとつです。
「NG姿勢はわかった。では正しい座り方は?」という疑問にお答えします。理想の座り方はひとつではなく、椅子・ソファ・床・車と「場所によって意識するポイントが変わります」。特にリモートワーク・在宅勤務の妊婦さんは椅子とソファの使い分けが最重要です。それぞれの場面で「今日からすぐ変えられること」に絞ってお伝えします。
椅子に座るときの基本は「坐骨(おしりの骨の出っ張り)で均等に体重を支える」ことです。深く腰かけて背もたれに背中を軽くつけ、足の裏を床にしっかりとつけた状態が理想です。骨盤が自然に前傾(やや前に傾いた状態)になっていると、腰椎の自然なカーブが保たれます。
デスクワーク中の最大のポイントは「坐骨を立てる」意識です。坐骨が後ろに倒れた「骨盤後傾」の状態になると腰が丸まり骨盤底筋への負荷が急増します。坐骨の下にロール状のタオルや妊婦用クッションを入れて骨盤を前傾に保つだけで、長時間デスクワーク中の骨盤への負担が大きく変わります。
また椅子の高さが合っていないと正しい姿勢を保ちにくくなります。足が床につかない場合はフットレストを使い、ひざと股関節がほぼ直角になる高さに調整してください。
ソファへの深く沈み込む「もたれ座り」はできる限り避けてください。ソファに座るときはできるだけ浅く腰かけ、坐骨で体重を支える姿勢を椅子と同じように意識しましょう。背もたれと腰のあいだにクッションを入れて腰椎のカーブを支えると、骨盤の後傾を防ぎながらソファに座ることができます。「ソファに座ってテレビを見ること自体はNG」ではありません。正しく座ることで骨盤への影響を最小限にできます。
床に座るときは、横座り・ぺたんこ座りを避け「正座またはあぐら+坐骨の下にクッション」が最も骨盤への負担が少ない座り方です。正座はお腹が大きくなると膝への負担も増すため、坐骨の下に厚めのクッションや座布団を置いて股関節と膝への圧迫を軽減した「高正座」がお勧めです。上の子のお世話で床座りが多い経産婦の方は、坐骨の下にクッションを置くことを徹底するだけで骨盤への影響が変わります。
車に乗るときは、シートを少し後ろに下げて腰が深く収まる位置に調整し、腰とシートバックの間にランバーサポートクッションを入れることで骨盤後傾を防げます。シートの前端に浅く腰かけた状態での運転は骨盤が後傾しやすいため、できるだけ股関節・ひざが直角に近い状態になる位置にシートを設定してください。
座り方がどれだけ正しくても、長時間同じ姿勢を続けることは骨盤まわりの血行を停滞させ、筋肉の過緊張を引き起こします。デスクワーク中の方は30〜60分に一度は立ち上がり、骨盤まわりを軽くほぐすことを習慣にしてください。立ち上がったときに軽く骨盤を前後にゆっくり動かしたり、股関節を小さく回すだけで十分です。タイマーを使って「1時間に一度は立つ」とルールを決めると継続しやすくなります。
安全に行える骨盤まわりの体操については妊娠中の骨盤体操を安全に行う方法の記事も参考にしてください。また骨盤を安定させるための総合的なアプローチは妊娠中の骨盤を安定させる方法の記事で詳しく解説しています。
「座り方を意識し始めて2週間経つけど、夕方の重だるさが改善しない」という場合は、骨盤にすでに歪みが蓄積している可能性があります。座り方の改善は「これ以上歪ませない」ためには有効ですが、すでに歪んだ骨盤を正しい位置に戻す効果はありません。
「座り方を変えてもなお重だるさ・違和感・痛みが続いている」「片側だけ骨盤まわりが重い・張る感じがある」「週数が進むにつれて症状が強くなっている」——このような状態が続いている場合は、整骨院での専門的なケアが必要なサインです。骨盤の開きすぎを予防する方法の記事もあわせてご覧いただくと、今の自分に必要なケアの全体像が把握しやすくなります。
特別な道具も費用も時間も必要ありません。「坐骨で均等に体重を支える」「骨盤を後傾させない」「30〜60分に一度立ち上がる」——この3つを意識するだけで、今日から骨盤への影響は変わります。
私が25年以上・10万人以上の方を施術してきた経験の中で、「座り方を変えただけで夕方の骨盤の重だるさが軽くなった」という声は本当に多く聞きます。逆に「座り方は気にしたことがなかった」という方は、そこを改善するだけで体の変化を実感しやすいです。まずは今日、この記事を読んだこの瞬間から、座り方を意識してみてください。
「座り方を変えたけど症状が続いている」「今の骨盤の状態がどれくらい影響を受けているか確認したい」という方は、いつでもお気軽にご相談ください。一人で抱え込まずに、気になることはどんな小さなことでも聞いてください。いつでもお待ちしています。

