赤ちゃん向き癖の自己流体操、避けるべき7つの行為

本日の予約状況

堺市北区中百舌鳥にある中林整骨院・なかもず院の中林佑樹です。最近、生後3ヶ月の赤ちゃんを連れたママさんから「YouTubeで見た体操を試したら赤ちゃんが激しく泣いて、これで良かったのか不安になりました」という相談がありました。お子さんのために良かれと思って行動したのに、逆に不安になってしまう気持ちは本当によくわかります。

赤ちゃんの向き癖を改善したいという思いから、ネットで見つけた体操やストレッチを自己流で行うことには実は大きなリスクが潜んでいます。赤ちゃんの身体は大人とは全く異なる構造をしており、専門知識なしに刺激を与えることで思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。今回は臨床経験25年の中で数多くの赤ちゃんを診てきた私の視点から、自己流の体操がなぜ危険なのか、そして本当に安全な対処法について詳しくお伝えします。

院長:中林

善意で行ったことが逆効果になってしまうこともあるので、正しい知識を持つことが本当に大切です

目次

なぜ自己流の体操が危険なのか

赤ちゃんの身体は想像以上に繊細で、大人とは全く異なる特性を持っています。まず理解していただきたいのは、新生児から生後6ヶ月頃までの赤ちゃんの骨は非常に柔らかく、まだ完全に骨化していない部分が多く存在するということです。頭蓋骨には大泉門という柔らかい部分があり、首の骨も靭帯も未発達な状態です。この時期に不適切な力を加えると、骨格の歪みや関節の損傷を引き起こす危険性があります。

特に首の部分は非常にデリケートで、頚椎とその周辺の筋肉や神経は慎重に扱わなければなりません。YouTubeやSNSで「向き癖が治った」という体験談とともに紹介されている体操の中には、首を強く回したり、無理に反対方向に向けさせたりするものがあります。こうした行為は頚椎損傷や神経障害を引き起こすリスクがあり、最悪の場合は一生残る障害につながる可能性もあります。

また自己流で行う際の大きな問題は、赤ちゃんの状態を正確に把握できていないという点です。向き癖の原因は一つではなく、首の筋肉の緊張、骨盤の歪み、出産時の影響、神経系の問題など、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。当院でも検査をしてみると、保護者の方が思っていた原因とは全く異なる問題が見つかることが少なくありません。

インターネット情報の落とし穴

現在はインターネットで簡単に情報が手に入る時代ですが、そこには大きな落とし穴があります。ネット上の体操やストレッチの情報は、その赤ちゃん個人に合わせたものではなく、あくまで一般的な内容です。しかも投稿者が医療資格を持っているとは限らず、医学的根拠のない方法が紹介されていることも多いのです。

絶対に避けるべき危険な行為

自己流で行われる対処の中で、特に危険性が高い行為についてお伝えします。まず無理に首を反対方向に向けさせることは絶対に避けてください。赤ちゃんが激しく泣いたり抵抗したりするのは、身体が「これは危険だ」というサインを出している証拠です。その状態で無理に続けると、筋肉や靭帯を痛めてしまいます。

首を強くマッサージすることも危険な行為の一つです。赤ちゃんの首の筋肉は非常に薄く繊細で、大人が思っている以上に弱い力でも損傷する可能性があります。特に胸鎖乳突筋という首の横にある筋肉を強く揉むと、筋肉が硬くなって逆効果になることがあります。

首を持って引っ張る動作や、逆さ吊りにするといった民間療法的な方法も極めて危険です。これらは昔から「効果がある」と言われてきた方法かもしれませんが、医学的な根拠は全くありません。むしろ赤ちゃんの身体に過度な負担をかけ、重大な事故につながる可能性があります。

「少しだから大丈夫」という考えの危険性

よく「優しくやっているから大丈夫」「少しだけなら問題ない」と考える方がいますが、赤ちゃんの身体は大人が思う「少し」でも大きな刺激になります。力加減の判断は専門的な知識と経験がなければ非常に難しく、自己判断で行うことは避けるべきです。

実際に起きたトラブルの事例

当院に来院される前に自己流の対処を試みて、かえって症状が悪化したというケースを実際に見てきました。ある保護者の方は、ネットで見つけた首のストレッチを毎日続けた結果、赤ちゃんの首の可動域がさらに制限されてしまいました。検査をすると筋肉が過度に緊張状態になっており、元の状態より改善に時間がかかってしまったのです。

別のケースでは、義母から勧められた「首を強く揉む」という方法を実践したところ、赤ちゃんが首を触られることを極度に嫌がるようになってしまいました。痛みの記憶が残ってしまい、その後の正しい施術でも最初は抵抗されることになり、改善までの期間が長引いてしまいました。

私自身も3人の子どもを育てる中で、長女が向き癖だった時期があります。その時に何とかしてあげたいという焦りから、育児書で見た方法を試そうとしたことがありました。しかし専門知識があったからこそ、自己流では危険だと判断し、同業の信頼できる先生に相談しました。その経験から、保護者の方が焦る気持ちは痛いほどよくわかります。

医療機関でも注意が必要

専門家に相談することは重要ですが、どこに相談するかも大切です。向き癖や赤ちゃんの頭の形の問題を専門的に診られる施設は限られており、一般的な小児科では「様子を見ましょう」と言われることが多いのが現状です。

安全に向き癖を改善する方法

では自己流の体操が危険だとして、どのように対処すれば良いのでしょうか。まず家庭でできる安全な方法は、環境調整と体位変換です。赤ちゃんが向きたくなる方向に刺激がないか確認し、反対側から声をかけたり、おもちゃを置いたりして自然に向きを変える工夫をしてください。授乳時も左右交互に抱く向きを変えることで、首への負担を均等にすることができます。

寝かせる位置を定期的に変えることも効果的です。ベッドの向きを変えたり、赤ちゃんの頭の位置を逆にしたりすることで、自然と違う方向を向くようになります。これらの方法は身体に直接刺激を加えないため、安全に行うことができます。

しかし既に向き癖が強く現れている場合や、頭の形の変形が目立つ場合は、専門家による適切な施術が必要です。当院では国家資格を持つ私が5種類の独自検査を通じて、一人ひとりの赤ちゃんの状態を詳しく分析します。検査の結果に基づいて、その子に最適な施術方法を選択し、安全に改善へと導いていきます。

専門家の施術と自己流の違い

専門家による施術は、赤ちゃんの骨格や筋肉の発達段階を理解した上で、適切な力加減と方向で行われます。触れる場所、力の強さ、施術の順序など、すべてに意味があり、長年の経験と知識に基づいて行われています。これは一般の保護者の方が真似できるものではありません。

もし自己流で行ってしまった場合の対処

もし既に自己流の体操やストレッチを行ってしまい、不安を感じている方もいるかもしれません。まず赤ちゃんの様子をよく観察してください。首を触ると激しく泣く、特定の方向に動かすと嫌がる、いつもと違う様子が見られるといった変化があれば、できるだけ早く専門家に相談することをおすすめします。

多くの場合、早期に適切な処置を受ければ問題なく改善します。自分を責める必要はありませんが、これ以上自己流での対処は控えて、専門家の判断を仰ぐことが大切です。当院にも「自己流で試したけど不安になって来ました」という方が多く来院されますが、早めに相談いただくことで、大きなトラブルを防げています。

正しい知識を持つことの重要性

赤ちゃんの身体について正しい知識を持つことで、不必要なリスクを避けることができます。向き癖は多くの赤ちゃんに見られる症状で、適切に対処すれば改善する可能性が高いものです。焦らず、正しい方法で、専門家のサポートを受けながら改善を目指していきましょう。

当院での安全な施術について

当院では赤ちゃんの施術に25年以上の経験を持つ私が、検査から施術まで一貫して担当しています。赤ちゃんの身体の歪みを根本から改善するために、痛みが少なく身体に優しい施術を心がけています。施術は短時間で行われ、赤ちゃんへの負担を最小限に抑えながら、効果的に改善を図ります。

もしお子さんの向き癖で悩んでいるなら、自己流で試す前に一度ご相談ください。ネットの情報に振り回されて不安を感じているなら、専門家の正確な評価を受けることで、安心して改善に取り組むことができます。一人で悩まず、いつでもお気軽にご連絡ください。大切なお子さんの健やかな成長をサポートさせていただきます。


院長:中林

どんなお悩みもお気軽にご相談ください

住所
大阪府堺市北区百舌鳥梅町1-16-4ラレックス城の山
電話番号
072-255-0102
定休日
日曜・祝日
ご予約・お問い合わせ
050-3645-3688
24時間受付中

気軽にシェアしてください
目次