
院長:中林お気軽にご相談ください!

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こんにちは、堺市北区なかもず院の中林です。帝王切開のあとから頭痛と首のこりが同時に続いているという方、「これって関係あるの?」と思いながらこの記事を開いてくださったのではないでしょうか。
「頭が痛いと思ったら首も凝っている」「首を動かすと頭痛がひどくなる」——こういった症状が重なっているとき、それは偶然ではありません。体のつながりから考えると、とても自然なことなんです。


授乳・抱っこのせいかな、手術のせいかな、それとも寝不足?と原因がわからないまま過ごしていませんか。今日はその疑問に、できるだけ丁寧にお答えしていきたいと思います。


頭痛と首こりがセットで続いているという産後のお母さんは、当院にも本当によく来院されます。「別々の症状だと思っていたら、実はひとつの原因からきていた」というケースがとても多いです。今日の内容が、体の状態を整理するきっかけになれば嬉しいです
頭痛と首こりがなぜ同時に起きるのか。それを理解するには、頭・首・骨盤が「ひとつのつながったシステム」であるという視点が必要です。一見別々の症状に見えても、体の中では深いつながりがあります。帝王切開後にこの連動が乱れやすくなる理由を、ひとつひとつ見ていきましょう。
後頭部の深いところには「後頭下筋群」という小さな筋肉の集まりがあります。首の細かい動きを調整する筋肉で、頭の重さを支えながら常に働き続けています。
この後頭下筋群が緊張すると、後頭部から頭頂部にかけてのズキズキした頭痛が起きやすくなります。授乳中の前かがみ姿勢・スマートフォンを見るときの下向き姿勢・抱っこで首が前に出た状態——これらがすべてこの筋肉を緊張させる姿勢です。
帝王切開後のお母さんは育児動作による姿勢の悪化と術後の体の変化が重なるため、この後頭下筋群が特に緊張しやすい状態になっています。「首を動かすと頭が痛くなる」という方は、このタイプの可能性が高いです。
首の骨(頸椎)には、頭部へとつながる神経が密集しています。頸椎のゆがみや可動域の低下が、後頭神経・大後頭神経を圧迫すると、後頭部から側頭部への放散痛として頭痛が現れることがあります。
「首の後ろを押すと頭に響く感じがする」「首を右に向けると右の頭が痛い」という方は、頸椎の問題が頭痛に影響している可能性があります。
「骨盤の話なのに、なぜ首が関係するの?」と思われるかもしれません。実はこれが見落とされやすい大きなポイントです。
体の土台である骨盤がゆがむと、背骨はそのゆがみを補正しようとして全体のバランスを取り直します。腰・胸・首と順番に影響が伝わり、最終的に頸椎にまでしわ寄せがいくことがあります。
産後はリラキシンというホルモンの影響で骨盤の関節がゆるんでおり、帝王切開であっても同様です。骨盤のゆるみが下から積み上がって首のゆがみにつながり、頭痛と首こりの複合症状を引き起こすことがあります。
経腟分娩後の産後ケアでは骨盤の話が中心になることが多いですが、帝王切開後には首こりに直結しやすい特有の要因があります。「なぜ帝王切開後から首こりがひどくなったのか」という疑問を持っている方に、特に知っていただきたい内容です。
帝王切開の手術中は、仰向けで頭と首を固定された状態が1〜2時間続きます。この固定姿勢によって、首の深層筋が長時間一定の緊張を強いられます。
手術が終わってからも、首の筋肉にはその緊張の記憶が残ることがあります。「術後から首が重い感じが続いている」という方は、この術中体位の影響が一因になっている可能性があります。
脊髄くも膜下麻酔は、背骨を通る脊髄に働きかけます。麻酔によって体幹・骨盤まわりの筋肉の機能が一時的に低下することで、体全体のバランスを保つ力が落ちます。
体幹の支持力が低下すると、頭の重さ(約5〜6kg)を首と肩だけで支えなければならない時間が増えます。これが産後の育児動作と重なることで、首こりと頭痛が慢性化しやすい状態が生まれます。
私たちの体では、仙骨と頭蓋骨が脳脊髄液のリズムを通じて連動しています。帝王切開後に骨盤・仙骨の動きが乱れると、そのリズムが頭蓋骨にまで伝わり、後頭部の緊張・頭痛・首こりとして現れることがあります。
これは「仙骨の問題が首に影響する」という、一般的にはあまり知られていないつながりです。オステオパシーではこのつながりを全身から診ることで、頭痛と首こりの根本にアプローチします。
帝王切開後の体の変化に加えて、産後の育児動作が首こりと頭痛を悪化させる要因として重なります。「授乳するたびに首が痛くなる」「抱っこのあと必ず頭が痛くなる」という方は、育児動作の姿勢を見直すことで症状が和らぐことがあります。
授乳のたびに首が前に出て、頭が体より前にある状態が長時間続きます。頭が前に出るたびに首への負担は急増します。授乳クッションを使って赤ちゃんの位置を高くし、背もたれに深く座ることで、この負担を大幅に軽減できます。
赤ちゃんを抱っこするとき、無意識に片側の腰を突き出したり、首を傾けながら赤ちゃんの顔をのぞき込んだりすることがあります。この非対称な姿勢が続くと、首の左右どちらかが過剰に緊張し、片側だけの頭痛・首こりとして現れることがあります。
授乳中や赤ちゃんが寝ている隙間にスマートフォンを見る機会が増えます。首を15度前に傾けるだけで首への負担は約2倍になると言われており、長時間の下向き操作が後頭下筋群の緊張を一気に高めます。
セルフケアで対応できる範囲もありますが、次のような状況に当てはまる場合は、ひとりで抱え込まずに専門家に相談することをおすすめします。
「腕のしびれ」や「めまいを伴う強い頭痛」がある場合は、頸椎への神経の圧迫が起きているサインのこともありますので、早めに専門家へのご相談をおすすめします。
当院では「なぜ首こりと頭痛が同時に起きているのか」という根本原因を探ることから施術をスタートします。首だけをほぐしても、骨盤や仙骨の問題が残っていれば症状はまた戻ってきます。体全体のつながりから診ることが、根本的な改善への近道です。
後頭部の深層にある後頭下筋群の緊張をていねいにほぐし、頸椎の動きを回復させます。頸椎の可動性が戻ることで、神経への圧迫が軽減し、頭痛・首こりが和らいでいきます。
首こりの原因が骨盤のゆがみにある場合、首だけにアプローチしても根本的には改善しません。産後のリラキシンによる骨盤の不安定さと麻酔による関節のゆるみをふまえながら、骨盤・腰椎・胸椎・頸椎の連鎖を全体から整えていきます。
お腹の癒着が骨盤の動きを制限し、それが首まで影響しているケースもあります。傷周辺の癒着をほぐすことで骨盤の動きが回復し、連動して首こり・頭痛が改善されることがあります。「術後しばらく経っているけど大丈夫ですか?」という方も、ぜひ一度ご相談ください。
30代前半の女性で、第一子を帝王切開で出産してから約2ヶ月後に来院された方がいらっしゃいました。授乳のたびに首の後ろから後頭部にかけて痛みが出るようになり、整形外科で「異常なし」と言われたものの症状が続いていたそうです。
検査をしてみると、後頭下筋群に強い緊張があり、頸椎の可動域が著しく制限されていました。また骨盤・仙骨の動きも乱れており、帝王切開の傷周辺にも癒着の緊張が見られました。
施術を4回重ねたところで「首を動かしても頭に響かなくなった」とおっしゃっていただき、6回目以降は「授乳しても頭痛が出なくなった」と笑顔で話してくださいました。「まさか骨盤と首がつながっているとは思わなかった」という言葉が、とても印象に残っています。
帝王切開後に頭痛と首こりが同時に続くのは、決して「育児疲れだから仕方ない」で終わらせていい話ではありません。術中の体位・麻酔の影響・骨盤のゆるみ・育児動作の負担——これらが重なっているからこそ、体全体からアプローチすることが必要なのです。
25年以上・10万人以上の施術経験の中で、産後に首こりと頭痛が重なって悩まれているお母さんをたくさん拝見してきました。「病院で異常なし」「湿布しかもらえなかった」という方にこそ、体のつながりから診るアプローチを受けてほしいと思っています。
ひとりで我慢せず、気になることはなんでも相談してください。赤ちゃん連れでも、授乳中でも、遠慮なく来院していただけます。一緒に体のことを考えていきましょう。

