
院長:中林お気軽にご相談ください!

院長:中林お気軽にご相談ください!
堺市北区で治療院をしている中林です。最近、患者さんから「疲れているからスタミナをつけようと焼肉を食べたら、余計にだるくなった」「栄養ドリンクを飲んでも疲れが取れない」といった相談を受けることが増えました。実は倦怠感を感じている時に、良かれと思って食べたものが症状を悪化させているケースは珍しくありません。
私自身も幼少期から体が弱く、風邪を引きやすい子どもでした。小学生の時には交通事故で骨折し、長期入院とリハビリを経験しています。そんな経験から体調管理の重要性を身をもって理解してきました。今回は臨床経験25年以上で10万人以上の施術に携わってきた立場から、倦怠感がある時に避けるべき食べ物について詳しくお伝えしていきます。


疲れている時ほど食べ物選びが回復を左右する大切なポイントになります
倦怠感を感じている時、体の中では様々な変化が起きています。まず理解していただきたいのは、疲れているのは体だけではなく胃腸も同じように疲労しているということです。消化機能が低下しているため、普段なら問題なく消化できる食べ物でも負担になってしまいます。
また、エネルギー代謝がうまく回っていない状態でもあります。食べたものをエネルギーに変換する過程で必要な栄養素が不足していたり、炎症反応が起きていたりすると、食事をしても疲労回復につながらないどころか、消化にエネルギーを奪われて余計に疲れてしまうのです。
当院に来られる患者さんの中にも、病み上がりや慢性疲労の状態で無理に栄養をつけようとして、かえって症状を長引かせている方がいらっしゃいます。疲れている時だからこそ、体に優しい食事を選ぶことが回復への近道になります。
ここからは具体的に、倦怠感がある時に避けるべき食べ物をご紹介していきます。それぞれの食品がなぜNGなのか、その理由も併せて理解していただくことで、日々の食事選びに役立てていただければと思います。
揚げ物や脂身の多い肉、ラーメンなどの脂っこい食べ物は、消化に時間がかかり胃腸に大きな負担をかけます。疲れている時に「スタミナをつけよう」と焼肉やステーキを食べる方がいますが、これは逆効果になりやすいので注意が必要です。
脂質の消化には多くのエネルギーが必要で、本来なら体の回復に使われるべきエネルギーが消化に奪われてしまいます。その結果、食後に強い眠気や倦怠感を感じたり、胃もたれを起こしたりして、さらに疲れが増してしまうのです。
どうしても肉類を食べたい時は、鶏のささみや胸肉など脂肪の少ない部位を選び、調理法も揚げ物ではなく蒸したり茹でたりする方法がおすすめです。また、一度に大量に食べるのではなく、量を控えめにすることも大切です。
疲れた時に甘いものが欲しくなるのは自然な反応ですが、砂糖を大量に含む菓子類やジュースは要注意です。これらを摂取すると血糖値が急激に上昇し、一時的にエネルギーが出たような気分になりますが、その後に血糖値が急降下して、以前よりも強い倦怠感に襲われます。
特に白砂糖を使った洋菓子や清涼飲料水は、血糖値の変動が激しく、自律神経のバランスも乱れやすくなります。疲労感だけでなく、イライラや集中力の低下、めまいといった症状も引き起こす可能性があります。
どうしても甘いものが食べたい時は、果物や干し芋、少量のナッツ類など、自然な甘みがあって食物繊維も含まれる食品を選ぶと良いでしょう。血糖値の上昇が緩やかで、体への負担も少なくなります。
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは、眠気を覚まして集中力を高める効果がありますが、倦怠感がある状態で多量に摂取するのは危険です。カフェインは一時的に体を興奮状態にさせるだけで、根本的な疲労は解消されません。
むしろカフェインの作用で無理やり体を動かし続けることになり、本来必要な休息が取れなくなってしまいます。また、睡眠の質を低下させるため、夜にぐっすり眠れず翌日の疲れが残るという悪循環に陥りがちです。
疲れている時は、カフェインに頼るのではなく、ノンカフェインのハーブティーや白湯などで水分補給をすることをおすすめします。どうしてもコーヒーが飲みたい場合は、午前中に一杯だけにとどめておきましょう。
疲れた日の晩酌は楽しみの一つかもしれませんが、倦怠感がある時のアルコール摂取は避けるべきです。アルコールの分解には肝臓が大きな負担を受けますし、睡眠の質も著しく低下します。寝つきは良くなっても眠りが浅くなり、疲労回復が十分に行われません。
また、アルコールには利尿作用があるため、体内の水分やミネラルが失われて脱水状態になりやすくなります。これも倦怠感を悪化させる原因の一つです。「お酒を飲んで寝たのに、朝起きたら疲れが取れていない」という経験がある方は多いのではないでしょうか。
体調が完全に回復するまでは、できるだけ禁酒することが理想的です。どうしても飲む場合は、量を最小限に抑え、水分補給をしっかり行うようにしてください。
唐辛子やスパイスをたっぷり使った辛い料理は、胃腸の粘膜を刺激して負担をかけます。疲れている時は胃腸も弱っているため、辛い食べ物によって胃痛や下痢を引き起こす可能性が高くなります。
また、辛いものを食べると体温が上昇して発汗しますが、これも体力を消耗する行為です。倦怠感がある状態では、できるだけ胃腸に優しく、消化の良い食事を心がけることが大切です。
コンビニ弁当やインスタント食品、スナック菓子などの加工食品には、保存料や着色料、化学調味料などの添加物が多く含まれています。これらの添加物を分解するためにも、体は多くのエネルギーを消費します。
また、加工食品は塩分や糖分が高く、栄養バランスも偏っているため、疲労回復に必要なビタミンやミネラルが不足しがちです。忙しい時ほど手軽な加工食品に頼りたくなる気持ちはわかりますが、倦怠感がある時ほどシンプルで自然な食材を選ぶことが回復への近道になります。
アイスクリームや冷たい飲み物も、疲れている時には避けた方が良い食品です。冷たいものは胃腸を冷やして機能を低下させ、消化不良を起こしやすくなります。特に夏場は冷たいものを摂りすぎる傾向があるので注意が必要です。
体温が下がると血行も悪くなり、栄養や酸素が全身に行き渡りにくくなります。これも倦怠感を悪化させる要因の一つです。飲み物は常温か温かいものを選び、食事もできるだけ温かい状態で食べるようにしましょう。
避けるべき食べ物をついつい食べてしまった場合でも、落ち込む必要はありません。大切なのは、その後の対処法です。まず水分をしっかり摂って、体内の老廃物を排出しやすくしましょう。白湯や温かいお茶がおすすめです。
また、次の食事では消化の良いものを選び、胃腸を休ませてあげることが大切です。お粥やうどん、温かいスープなど、シンプルで優しい食事を心がけてください。そして十分な睡眠を取ることも忘れずに。
無理に体を動かすのではなく、体が回復のサインを出すまでゆっくり休むことが何より重要です。焦らず、自分の体の声に耳を傾けてあげてください。
ここまで避けるべき食べ物についてお伝えしてきましたが、正直に申し上げると、食事に気をつけるだけでは改善しない倦怠感も存在します。当院に来られる患者さんの中にも、食生活を見直しているのに疲れが取れないという方が多くいらっしゃいます。
そういった場合、体の構造的な問題や自律神経の乱れ、ウイルス感染後の炎症反応など、食事以外の要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。特に発熱後の倦怠感や長引く疲労感は、単なる栄養の問題だけでは説明がつきません。
私が25年以上の臨床経験で学んだのは、倦怠感の原因は一人ひとり異なるということです。だからこそ当院では、姿勢分析から神経検査、関節可動域のチェックまで、様々な角度から体の状態を詳しく調べていきます。そして一人ひとりの体の状態に合わせた施術プランを提案することで、根本的な改善を目指しています。
倦怠感がある時は、脂っこい食べ物、砂糖たっぷりの甘いもの、カフェイン、アルコール、辛い食べ物、加工食品、冷たい食べ物を避けることが大切です。これらは消化に負担をかけたり、血糖値を乱したり、胃腸を刺激したりして、症状を悪化させる可能性があります。
疲れている時ほど「スタミナをつけよう」と考えがちですが、実は体が必要としているのは胃腸に優しく消化の良い食事です。良かれと思った行動が逆効果になることもあるので、注意深く食事を選んでいただきたいと思います。
ただし、食事に気をつけても倦怠感が続く場合は、別の原因が隠れているかもしれません。そんな時は一度専門家に相談してみることをおすすめします。私は「やりたいことを我慢しないで生きられる体」を取り戻すお手伝いをすることが使命だと考えています。倦怠感で悩んでいる方、食事を見直しても改善しない方、一人で抱え込まずにいつでも気軽にご相談ください。あなたの体が本当に必要としているものを、一緒に見つけていきましょう。

