
院長:中林お気軽にご相談ください!

院長:中林お気軽にご相談ください!
堺市北区で治療院をしている中林です。年末が近づくこの時期、患者さんから「疲れが取れなくて何をしても体がだるい」「対策を色々試しているけど効果を感じられない」という相談が増えています。実は倦怠感への効果的な対策は、闇雲に色々試すのではなく、自分の体の状態に合った方法を正しく実践することが何より大切です。


私も幼少期は毎月のように風邪を引く病弱な子どもでしたし、小学生の時には交通事故で長期入院を経験しました。体調管理の難しさと重要性は身をもって理解しています。今回は臨床経験25年以上で10万人以上の施術に携わってきた立場から、倦怠感に悩む方が今日からすぐに実践できる具体的な対策をお伝えしていきます。


対策の効果を最大限に引き出すには、まず自分の倦怠感の原因を知ることが第一歩です
多くの方が倦怠感への対策として、とにかく休む、栄養ドリンクを飲む、サプリメントを摂るといった方法を試されます。しかしこれらの方法が効果的かどうかは、あなたの倦怠感がどのような原因で起きているかによって大きく変わってきます。
倦怠感の原因は一つではありません。睡眠不足、栄養の偏り、運動不足、ストレス過多、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化、感染症後の体力低下など、様々な要因が複雑に絡み合っているケースがほとんどです。だからこそ、万人に効く万能な対策というものは存在しないのです。
当院に来られる患者さんの中にも、インターネットで見つけた対策を片っ端から試しているのに改善しないという方が多くいらっしゃいます。そういった方々を診ていて感じるのは、対策の選び方や実践方法に問題があるケースが多いということです。
ここからは、多くの方に共通して効果が期待できる基本的な対策を7つご紹介していきます。どれも特別な道具や費用がかからず、今日からすぐに始められるものばかりです。ただし、全てを一度に始めようとするのではなく、できそうなものから少しずつ取り入れていくことをおすすめします。
倦怠感への対策として最も基本となるのが睡眠の質の改善です。ただ長時間寝ればいいというものではなく、深く質の高い睡眠を取ることが重要になります。まず就寝時間と起床時間をできるだけ一定にして、体内リズムを整えましょう。
寝る1時間前にはスマートフォンやパソコンの画面を見るのを控えることも大切です。ブルーライトは脳を覚醒させてしまい、睡眠ホルモンの分泌を妨げます。代わりに軽いストレッチをしたり、温かいお茶を飲んだりして、リラックスした状態で眠りにつく準備をしてください。
寝室の環境も見直してみましょう。室温は少し涼しく感じる程度が理想的で、真っ暗にするか遮光カーテンを使うことで睡眠の質が高まります。枕の高さや布団の重さも、快適な睡眠に影響を与える重要な要素です。
食事は体のエネルギー源であると同時に、倦怠感の原因にもなり得ます。特に糖質に偏った食事や、脂っこいものばかり食べていると、血糖値の乱高下や消化不良を招き、かえって疲れやすくなってしまいます。
倦怠感への対策として効果的なのは、ビタミンB群を多く含む食材を意識的に摂ることです。豚肉や鶏むね肉、卵、納豆、玄米などには疲労回復を助けるビタミンB群が豊富に含まれています。また、鉄分不足も倦怠感の大きな原因になるので、レバーや赤身の肉、ほうれん草なども積極的に取り入れましょう。
食事の時間帯も重要です。朝食を抜くと午前中のエネルギーが不足し、一日中だるさが続く原因になります。忙しくても、バナナとヨーグルト、おにぎり一つでもいいので、必ず朝食を摂る習慣をつけてください。
疲れている時に運動なんてとんでもないと思われるかもしれませんが、適度な運動は倦怠感への非常に効果的な対策になります。運動によって血流が改善され、酸素や栄養が全身に行き渡りやすくなるからです。
ここで大切なのは「適度」という言葉です。激しい運動は逆効果になるので、軽いウォーキングやストレッチ、ヨガなど、気持ちよく体を動かせる程度の運動から始めましょう。一日20分から30分程度、週に3回から4回行うだけでも十分な効果が期待できます。
私がよく患者さんにおすすめしているのは、朝起きた時と夜寝る前の簡単なストレッチです。特に首や肩、腰回りをゆっくりと伸ばすことで、血流が良くなり自律神経も整いやすくなります。無理のない範囲で続けることが何より大切です。
意外と見落とされがちですが、慢性的な脱水状態が倦怠感の原因になっているケースは少なくありません。体内の水分が不足すると血液の流れが悪くなり、細胞に酸素や栄養が届きにくくなって疲れやすくなります。
一日に必要な水分量の目安は、体重1キログラムあたり30ミリリットル程度です。体重50キログラムの方なら1.5リットルくらいになります。ただし一気に飲むのではなく、コップ一杯ずつをこまめに飲むことが大切です。
コーヒーやお茶には利尿作用があるため、水分補給としてはあまり適していません。できれば常温の水か白湯を選ぶようにしてください。朝起きた時に一杯の水を飲む習慣をつけるだけでも、一日の体調が変わってきます。
精神的なストレスは、肉体的な疲労以上に強い倦怠感を引き起こします。ストレスへの対策として最も重要なのは、完全にストレスをなくそうとするのではなく、上手に付き合う方法を見つけることです。
効果的な方法の一つが、一日の中でリラックスできる時間を意識的に作ることです。たとえ15分でも構いません。好きな音楽を聴く、アロマの香りを楽しむ、深呼吸をする、ぼーっと窓の外を眺めるなど、何も考えずにいられる時間を持つことが大切です。
また、悩みや不安を一人で抱え込まないことも重要です。家族や友人に話を聞いてもらうだけでも心が軽くなり、倦怠感が和らぐことがあります。人に話すことで頭の中が整理され、問題が小さく感じられることも多いのです。
毎日のお風呂の入り方を変えるだけでも、倦怠感への効果的な対策になります。シャワーだけで済ませている方は、できるだけ湯船に浸かる習慣をつけてください。38度から40度程度のぬるめのお湯に15分から20分ゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になり体がリラックスモードに入ります。
入浴のタイミングも重要で、就寝の1時間から2時間前に入るのが理想的です。入浴後に体温が徐々に下がっていく過程で自然な眠気が訪れ、質の高い睡眠につながります。熱すぎるお湯や長風呂は逆に体を疲れさせてしまうので注意してください。
現代人の倦怠感の大きな原因の一つが、スマートフォンやパソコンの使いすぎによる脳の疲労です。常に情報にさらされている状態は、思っている以上に脳と体にストレスを与えています。
週に一日、または一日の中で数時間でも、デジタル機器から離れる時間を作ることをおすすめします。最初は不安に感じるかもしれませんが、実際にやってみると心身ともにリフレッシュできることが実感できるはずです。
特に食事中や家族との会話中はスマートフォンを見ない、寝室には持ち込まないといったルールを決めるだけでも、睡眠の質が改善し倦怠感が軽減される方が多くいらっしゃいます。
ここまでご紹介した7つの対策は、多くの方の倦怠感改善に効果が期待できる基本的な方法です。しかし正直に申し上げると、これらの対策を真面目に実践しても改善しない倦怠感も存在します。
当院に来られる患者さんの中にも、生活習慣を見直し、食事にも運動にも気を付けているのに倦怠感が続いているという方が多くいらっしゃいます。そういった場合、体の構造的な問題や自律神経の深い乱れ、ホルモンバランスの異常など、セルフケアだけでは対処できない原因が隠れていることがほとんどです。
特に発熱後の倦怠感や、何か月も続く慢性的な倦怠感の場合は、ウイルス感染による炎症反応が残っていたり、免疫システムが過剰に働き続けていたりする可能性があります。このような状態では、いくら生活習慣を改善しても根本的な解決にはつながりません。
私が25年以上の臨床経験で学んだのは、倦怠感の原因は本当に人それぞれで、同じ症状でも必要な対策が全く異なるということです。だからこそ当院では、姿勢分析から神経検査、関節可動域のチェックまで、5種類の独自検査を行って一人ひとりの原因を特定しています。そしてその人に本当に必要な対策を、体の状態に合わせて提案することを大切にしています。
倦怠感への効果的な対策として、睡眠の質の改善、食事のバランス調整、適度な運動、水分補給、ストレスマネジメント、入浴方法の見直し、デジタルデトックスの7つをご紹介しました。これらは今日からすぐに始められる基本的な対策です。
ただし大切なのは、全てを完璧にやろうとするのではなく、できることから少しずつ続けていくことです。一つの対策を2週間から1か月続けてみて、体の変化を感じ取ってください。そして効果を感じられたら次の対策を加えていく、という形で段階的に取り組むことをおすすめします。
もしこれらの対策を実践しても倦怠感が改善しない場合は、別の原因が隠れている可能性があります。そんな時は一人で悩まず、専門家に相談してみることが大切です。私は「やりたいことを我慢しないで生きられる体」を取り戻すお手伝いをすることが使命だと考えています。倦怠感で悩んでいる方、対策を試しても改善しない方、いつでも気軽にご相談ください。あなたの体が本当に必要としている対策を、一緒に見つけていきましょう。

