熱の後、倦怠感いつまで続く？3つの対策

こんにちは。中林整骨院・なかもず院の中林です。風邪やインフルエンザ、新型コロナなどで発熱した後、「熱は下がったはずなのに体が重い」「何週間も疲れが抜けない」と悩んでいませんか？こうした『発熱後の倦怠感』で困っている方が、最近とても増えています。

当院にも「熱が治まってから仕事に戻ったけど集中できない」「ちょっと動くだけで息切れして家事がつらい」という相談が後を絶ちません。もしあなたも同じような状態で「いつまで続くんだろう」と不安を感じているなら、この記事が少しでもお役に立てればと思います。

院長：中林

私も子どもの頃から風邪を引きやすく、熱が引いた後のだるさに長く苦しんだ経験があります。だからこそ、「周りはもう元気なのに自分だけしんどい」という孤独感や焦りがよくわかるんです。

熱が下がってもだるさが続くのはなぜ？

発熱後に倦怠感が残るのは、体がまだ「修復モード」で動いているからです。熱が下がっても、ウイルスと戦ったダメージの回復には時間がかかります。体の内側では炎症を抑えたり、壊れた細胞を修復したりする作業が続いているため、エネルギーが消耗し続けているのです。

一般的には数日から1〜2週間で徐々に楽になりますが、体力や栄養状態、年齢、元々の体質などによって大きく個人差があります。「なんで自分だけこんなにしんどいんだろう」と不安になるかもしれませんが、あなただけではありません。

回復が遅れるのには、いくつかの理由があります。次の5つのメカニズムを理解することで、対策も見えてきますよ。

発熱後のだるさは、単純に「疲れている」だけではありません。複数の要因が絡み合って起こっています。

感染と戦う過程で、脳内にも炎症を引き起こす物質（サイトカインなど）が増加します。この物質が熱が下がった後もしばらく残ると、脳が体に「まだ休養が必要」という信号を送り続けます。朝起きても疲れが取れない、頭がぼんやりするといった症状は、この影響です。

ウイルスを撃退するために全力で働いた免疫システムは、急には元の状態に戻りません。回復期にも炎症を調整しながら働き続けるため、エネルギーが少しずつ消費されていきます。その結果、疲れやすい状態が続きます。調子の良い日と悪い日の波があるのも、この免疫反応の影響と考えられます。

発熱中は横になって安静にしている時間が長くなります。たった数日間でも、筋肉量や心肺機能は驚くほど低下します。その影響で、熱が下がった後に立ち上がるとふらつく、階段で息が切れる、軽い家事でも疲れてしまうといった症状が現れます。

発熱時は体温を調整するために自律神経がフル稼働します。さらに睡眠不足や精神的なストレスが重なると、自律神経のバランスが崩れやすくなります。その結果、血流やホルモンバランスが乱れ、午前中は何とか動けても午後から急に疲労感が強まるといった状態になります。

発熱中は食欲が落ち、水分だけで過ごしたり、あっさりしたものしか食べられなかったりします。その影響で、回復に必要なタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足したままになっていることが多いです。これは見た目ではわかりませんが、体の修復作業を大きく遅らせる要因になります。

発熱後の倦怠感に対するアプローチは、病院と整骨院で異なります。どちらも大切な役割があり、状況に応じて使い分けるのが効果的です。

病院では血液検査やレントゲンなどで異常がないか確認し、必要なら薬や点滴で症状を和らげます。一方、整骨院では体のバランス、筋肉、神経、姿勢を整えることで、自然治癒力を高めて根本的な回復をサポートします。