
院長:中林お気軽にご相談ください!

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出産後、咳やくしゃみをしたときに思わず尿が漏れてしまい「え、私だけ…?」と不安になっていませんか。産後数ヶ月たっても良くならず、このままずっと続くのではと心細く感じている方も多いと思います。今回はそんな産後の尿のお悩みと向き合いながら、少しでも楽になるヒントをお伝えしていきます。気になる方は産後の尿のトラブルの専門ページも参考にしてみてください。




同じ子育て世代の一人として、産後の体の不調を我慢せずに、安心して相談できる場所があることを知ってもらえたら嬉しいです
産後の尿トラブルは恥ずかしくて周りに言いづらいですが、実は多くの方が経験している症状です。妊娠中から出産にかけて骨盤まわりにはかなりの負担がかかり、特に骨盤の底で内臓を支えている骨盤底筋という筋肉がダメージを受けやすくなります。この部分が弱くなると、ちょっとした衝撃で尿が漏れやすくなってしまうのです。
さらに出産時には赤ちゃんが産道を通るときに、骨盤底筋に強い圧力が加わります。長時間の分娩や赤ちゃんの頭が大きかった場合などは、筋肉への負担がより大きくなりやすいとされています。また妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンが骨盤周りの靭帯を緩めるため、出産後もしばらく骨盤が不安定な状態になり、尿のコントロールがしづらくなりやすいのです。
骨盤底筋がうまく働かなくなると、くしゃみや咳、笑ったとき、赤ちゃんを抱き上げたときなど、お腹の圧が一瞬高くなるタイミングで尿が漏れやすくなります。いわゆる腹圧性尿失禁と呼ばれる状態で、「トイレを我慢していたわけではないのに漏れてしまう」というのが特徴です。
中には、走ったときや縄跳びなどの運動時にだけ症状が出る方もいますし、立ち上がり動作など日常のちょっとした動きで気になる方もいます。最初は軽い症状でも、そのまま我慢を続けてしまうと癖になったように頻度が増えていく場合もあるため、早めにケアを始めることが大切です。
出産直後は身体が一気に変化する時期で、骨盤もグラグラした不安定な状態になりやすくなります。このタイミングでお腹や骨盤まわりをきちんと支えてあげることは、腰痛や股関節痛の予防だけでなく、実は尿のトラブルを減らすうえでも役立ちます。
出産してからすぐに腹帯を使ってお腹まわりと骨盤を適度に固定してあげると、骨盤が極端に開きすぎたり歪んだまま固まったりするのを防ぎやすくなります。骨盤が安定していると、骨盤底筋が働きやすい土台が整うため、結果的に尿漏れを防ぐ力も高まりやすくなるのです。もちろん、締め付けが強すぎると血流を妨げて逆効果になることがあるので、きつく巻きすぎないことや長時間つけっぱなしにしないこともポイントになります。
腹帯や骨盤ベルトは産後の不安定な時期を支えてくれる心強いアイテムですが、それだけで全てが解決するわけではありません。サポーターで外側から支えつつ、内側の筋肉を回復させていくことが重要です。長期間にわたって一日中ベルトに頼りきりになると、自分で支える力が育たないままになってしまい、外した途端に不安定感や痛みが強くなるケースもあります。
理想としては、産後の早い時期に腹帯で骨盤を安定させ、その間に骨盤底筋や体幹のトレーニングを少しずつ始めていくという流れです。体調や回復のペースは人それぞれなので、無理なく続けられる範囲で少しずつステップアップしていくイメージが大切ですね。
産後の尿トラブル対策として、もっとも有名なのが骨盤底筋のトレーニングです。いわゆるケーゲル体操と呼ばれるものですが、やみくもにお尻に力を入れるのではなく、正しいイメージで行うことがとても重要です。まずは落ち着ける場所で仰向けに寝て、膝を軽く立てた楽な姿勢から始めてみましょう。
肛門と膣を内側にキュッと引き上げるようなイメージで、下から持ち上げるように力を入れていきます。このとき、お腹やお尻、太ももにグッと力が入ってしまうと骨盤底筋ではなく別の筋肉を使ってしまうので注意が必要です。息を止めずに自然な呼吸を続けながら、5秒程度キープしてからゆっくり力を抜きます。これを10回ほど繰り返し、慣れてきたら1日2〜3セットを目標に続けていくと良いでしょう。
トレーニングのスタート時期は、産後の体調やお医者さんからの指示にもよりますが、一般的には1ヶ月健診で問題がないことを確認してから少しずつ始めるのが安心です。最初は「こんなので本当に効くのかな」と思うくらい地味な動きですが、毎日コツコツ続けることで筋肉は徐々に目を覚ましていきます。
筋力がついて効果を実感できるまでには、早い方でも数週間、通常は2〜3ヶ月くらいかかると言われています。一気に頑張りすぎるよりも、歯みがきのように生活の一部として習慣化していくことが、結果的には一番の近道になります。やり方が合っているか不安な場合は、専門家にチェックしてもらいながら進めると安心です。
トレーニングだけでなく、普段の動き方を少し意識するだけでも骨盤底筋への負担は変わってきます。例えば重い荷物や赤ちゃんを抱き上げるときに、腰だけで前かがみになって持ち上げてしまうと、骨盤に強いストレスがかかりやすくなります。なるべく膝をしっかり曲げて体を近づけてから抱き上げるようにすると負担を分散できます。
便秘も見逃せないポイントです。トイレで強くいきむ習慣があると、骨盤底筋に何度も強い圧がかかり続けてしまいます。水分と食物繊維を意識してとり、できるだけスムーズに出せるように整えていくことが重要です。また、利尿作用の強いカフェインやアルコールをとりすぎると、単純にトイレの回数が増えて疲れやすくなるので、量やタイミングを工夫するだけでも楽になることがあります。
産後は体重の増減が大きく、妊娠前より体重が増えたままの状態が続くと、それだけ骨盤底筋への負担も増えてしまいます。急激なダイエットはおすすめできませんが、少しずつ動く時間を増やしたり、間食を見直したりすることで、無理なく体を軽くしていくことができます。
また、授乳時やスマホを見るときの姿勢が慢性的な猫背になっていると、骨盤が後ろに倒れやすくなり、結果的に尿のトラブルが出やすい体勢になりがちです。クッションなどを使って自分の方に赤ちゃんを近づけるようにすると、背筋を伸ばしたまま抱っこや授乳がしやすくなり、骨盤への負担も減らせます。
軽い尿漏れであればセルフケアだけで落ち着く方もいますが、産後3ヶ月以上たってもまったく変化がない、あるいは逆に悪化しているように感じる場合は、我慢せず一度専門家に相談してほしいところです。頻繁に漏れてしまって日常生活に支障が出ているときや、夜間何度もトイレに起きてしまうような場合も、無理に一人で抱え込む必要はありません。
受診先としては、泌尿器科や婦人科、骨盤底筋の専門外来などがありますし、産後の骨盤ケアを得意としている整体院・整骨院なども選択肢のひとつです。当院のように産前産後の体の変化に特化した検査と施術を行なっているところでは、骨盤や背骨のバランス、自律神経の状態まで含めてトータルにチェックしていきます。
病院では主に骨盤底筋トレーニングの指導や、お薬による治療、電気刺激などのリハビリが行われます。一方で整体や整骨院では、骨盤や背骨、股関節などの歪みを整え、筋肉や神経の働きがスムーズに回復できるようにサポートしていきます。どちらが正しいという話ではなく、それぞれ役割が違うイメージですね。
大切なのは、自分の体の状態をしっかり把握したうえで、必要に応じて組み合わせていくことです。例えば、医療機関で詳しい検査を受けながら、整体で姿勢や骨盤のバランスを整えていくことで、お互いの良さを活かしやすくなります。どこに相談したら良いかわからないときは、まずは気軽に話を聞いてくれるところを選んでみてください。
中林整骨院・なかもず院では、産後の体をただ「元に戻す」のではなく、その方のこれからの人生まで見据えたケアを大事にしています。問診や検査では、過去のケガや体調の変化、妊娠・出産の経過はもちろん、今どんなことに困っているのか、将来どういう体でいたいのかまで丁寧にお聞きしていきます。
そのうえで、姿勢分析や関節の動き、筋肉や神経の状態をチェックし、骨盤のどこに負担が集中しているのかを細かく確認していきます。一人ひとり骨格や生活スタイルが違うので、マニュアルどおりの同じ施術ではなく、その方だけのオーダーメイドのプランを組み立てていくことを心がけています。
自身もケガや体調不良でつらい思いをしてきた経験から、表面的な症状だけを見るのではなく、なぜその不調が起こっているのかという根本の部分を見つけていくことを大切にしてきました。尿のトラブルひとつをとっても、骨盤底筋だけの問題なのか、骨盤の歪みや股関節の動き、自律神経のバランスなど、背景にはいくつもの要素が絡み合っています。
だからこそ、一時的に楽になるだけではなく「やりたかったことを我慢せずにできる」体を目指していきたいと考えています。子どもと一緒に全力で走り回りたい、旅行やスポーツを楽しみたい、そんな日常を取り戻すお手伝いができたら何よりです。
ここまでお読みいただき、少しでも「自分のことだな」と感じるところがあったかもしれません。産後の尿のトラブルは、命にかかわるものではないからと後回しにされがちですが、毎日の生活や心の元気には大きく関わってきます。実際に来院される方の中には「もっと早く相談していれば良かった」とおっしゃる方も少なくありません。
この記事でお伝えしたように、出産してから早い段階で腹帯などでお腹や骨盤を適切に支えてあげることや、骨盤底筋のトレーニング、日常生活のちょっとした工夫だけでも、尿漏れを防ぐ力を高めていくことは十分可能です。それでも不安が残るときや、何から始めればいいか迷うときは、どうか一人で悩まずに相談してください。当院では、同じ子育て世代の立場から、あなたのペースに合わせて一緒に改善を目指していきます。

