
院長:中林お気軽にご相談ください!

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昨日、20代の女性患者さんから「むちうちの治療を受けているのですが、スマホを見た後は必ず首が痛くなるんです。でも仕事の連絡もあるし、完全にやめるわけにはいかなくて困っています」という相談を受けました。
現代社会において、スマートフォンは生活に欠かせないツールになっていますよね。仕事の連絡、SNS、ニュースチェック、動画視聴など、気づけば一日何時間もスマホを見ているという方も多いのではないでしょうか。しかしむちうちがある状態でスマホを長時間使い続けると、症状が著しく悪化してしまう危険性があるんです。


今回は25年以上の臨床経験から、スマホの長時間使用がむちうち症状を悪化させるメカニズムと、どうしても使わなければならない時の具体的な対策についてお話しします。


下を向いてスマホを見る姿勢は、想像以上に首へ大きな負担をかけているんです
スマホを見る時、ほとんどの方は下を向いた姿勢になっていますよね。この何気ない姿勢が、実は首に想像を超える負担をかけているんです。人間の頭部の重さは約5キロから6キロありますが、首を前に傾ける角度によって、頸椎にかかる負荷は劇的に増加します。研究によれば、頭を15度前に傾けると約12キロ、30度で約18キロ、60度傾けると実に約27キロもの負荷が首にかかるとされています。
これは10キロのお米袋を2つ以上、首で支え続けているのと同じ状態なんですね。健康な首でもこれだけの負担がかかるのですから、むちうちで損傷を受けている首にとっては、耐え難い重さになります。スマホを見ている間じゅう、この過剰な負荷が損傷部位に加わり続けることで、炎症が再燃し、筋肉の緊張が強まり、痛みが増してしまうんです。
さらに問題なのは、スマホ操作に集中していると、下を向いた姿勢を何十分も維持してしまうことです。同じ姿勢を長時間続けることで首の筋肉への血流が悪化し、疲労物質が蓄積して筋肉がさらに硬くなるという悪循環が生まれます。むちうちの回復には血流改善が不可欠なのに、スマホ使用がそれを妨げてしまうんですね。
長期間にわたってスマホを見る習慣が続くと、ストレートネック、いわゆるスマホ首と呼ばれる状態になることがあります。本来、首の骨である頸椎は緩やかなカーブを描いていて、このカーブが頭の重さを分散させるクッションの役割を果たしています。しかし下を向く姿勢を続けることで、このカーブが失われて真っすぐになってしまうんです。
むちうちがある状態でスマホを長時間使い続けると、むちうちの症状に加えてストレートネックまで併発してしまう可能性が高まります。両方の問題を抱えると、首への負担は相乗的に増加し、症状の慢性化リスクが格段に上がってしまうんですよ。当院に来られる患者さんの中にも、事故後にスマホの使用頻度が高かった方ほど、回復に時間がかかる傾向が見られます。
スマホの最も危険な点は、使用時間が長時間化しやすいことです。SNSをチェックしているつもりが動画を見始めて、気づけば1時間以上経っていたという経験はありませんか。特に寝る前にベッドでスマホを見る習慣がある方は要注意です。リラックスした姿勢で横になっているつもりでも、首は不自然な角度に曲がっていることが多く、長時間その姿勢を続けることで翌朝の首の痛みにつながります。
また、電車やバスでの移動中、待ち時間など、隙間時間にスマホを見る習慣も積み重なると大きな負担になります。一回一回は短時間でも、一日トータルで計算すると数時間に及ぶこともあるんですね。むちうち治療中は、こうした無意識の使用時間を意識的にコントロールする必要があります。
スマホの小さな画面を凝視し続けることも、首の症状を悪化させる要因になります。画面に集中すると瞬きの回数が減り、眼精疲労が発生します。目の疲れは首や肩の筋肉の緊張と深く関係しており、眼精疲労が首の痛みを増強させることは医学的にも知られています。さらに、小さな文字を読もうとして無意識に顔を画面に近づける動作も、首への負担を増やす原因なんです。
とはいえ、現代生活でスマホを完全に手放すことは現実的ではありませんよね。仕事の連絡や家族との連絡など、どうしても使わなければならない場面は必ずあります。大切なのは、使い方を工夫して首への負担を最小限に抑えることなんです。
まず最も重要なのは、スマホを目の高さまで持ち上げて使うことです。下を向くのではなく、スマホの方を顔の高さに持ってくることで、首を前に傾ける角度を大幅に減らすことができます。最初は腕が疲れるかもしれませんが、首への負担と比べれば腕の疲れの方がずっとマシです。慣れてくると自然にこの姿勢が取れるようになりますよ。
使用時間の管理も欠かせません。連続して使う場合は、15分から20分ごとに画面から目を離し、首をゆっくり回したり、遠くを見たりして休憩を取ってください。スマホのタイマー機能を使って、一定時間ごとにアラームを鳴らすのも効果的な方法です。休憩時には立ち上がって軽く身体を動かすと、首だけでなく全身の血流が改善されます。
ベッドや布団の中でスマホを見る習慣がある方は、今すぐやめることをお勧めします。横になった状態でのスマホ操作は、首が不自然な角度に曲がりやすく、しかも長時間化しやすい最悪の組み合わせなんです。寝る前のスマホ使用は睡眠の質も低下させるため、むちうちの回復にとって二重の悪影響があります。
どうしても寝る前に連絡を確認したい場合は、ベッドに入る前に座った状態で済ませ、ベッドには持ち込まないというルールを作ることが大切です。寝室にスマホを置かず、別の部屋で充電するという方法も、無意識の使用を防ぐ有効な対策になりますよ。
むちうちの症状には個人差があり、スマホ使用の許容範囲も人によって異なります。急性期で強い痛みがある時期は、できる限りスマホの使用を控えるべきです。どうしても必要な連絡だけに限定し、一回の使用時間を5分以内に抑えることを目標にしてください。この時期は首を動かすこと自体が治療を妨げるため、最小限の使用に留めることが重要なんです。
症状が少し落ち着いてきた回復期でも、一日のスマホ使用時間は合計で30分から1時間以内に抑えることをお勧めします。仕事でどうしても使う必要がある場合は、タブレットやパソコンなど、より大きな画面の機器を使うことで首への負担を軽減できます。また、音声入力機能を活用して、文字入力の時間を減らすという工夫も効果的ですね。
スマホでできることの多くは、他の方法でも代替可能です。長文のメールやメッセージは、パソコンで作成した方が姿勢的にも楽です。動画や記事を見る場合は、テレビやパソコンの画面で見ることで、目線の高さを保ちやすくなります。電話での会話も、イヤホンやハンズフリー機能を使えば、スマホを耳に当てる必要がなくなり首への負担が減ります。
SNSのチェックなど、必ずしも即座に行う必要のないことは、一日のうちで首の調子が良い時間帯にまとめて行うという方法もあります。朝起きた直後や夜寝る前など、首が疲れている時間帯は避けて、日中の調子が良い時間に限定するんです。こうした工夫の積み重ねが、長期的な回復につながります。
スマホの使い方を工夫することは大切ですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。むちうちで損傷した頸椎の関節や筋肉を適切に治療し、首の機能を正常な状態に戻すことが何より重要なんです。当院では、詳細な検査によってむちうちの原因を特定し、頸椎の可動域を改善する施術、筋肉の緊張を解放する手技、神経の流れを正常化するアプローチを組み合わせて行っています。
特にスマホ使用による症状悪化が見られる方には、下を向く姿勢にも耐えられる首の状態を作ることを目指した施術計画を立てます。首だけでなく、肩甲骨や背骨全体のバランスを整えることで、多少スマホを使っても症状が出にくい身体になっていくんです。実際に、当院で施術を受けられた患者さんの中には、治療前は5分スマホを見ただけで痛みが出ていたのに、施術後は30分使っても大丈夫になったという方もいらっしゃいます。
スマホの長時間使用は、下を向く姿勢による過剰な首への負担と、同一姿勢の長時間化によって、むちうち症状を著しく悪化させます。さらにストレートネックを併発するリスクもあり、症状の慢性化につながる危険性が高いんです。現代生活でスマホを完全に避けることは難しいですが、使い方を工夫することで首への負担を大幅に減らすことができます。
目の高さまでスマホを持ち上げる、15分から20分ごとに休憩を取る、寝ながらスマホは絶対に避ける、代替手段を積極的に活用するなど、できることから始めてみてください。そして何より、根本的な首の機能回復を目指した適切な治療を受けることが、スマホと上手に付き合いながら症状を改善する鍵になります。
スマホを見るたびに首が痛くなる、でも使わないわけにはいかないと悩んでいる方は、一人で我慢せずにぜひ相談してください。当院では、あなたの生活スタイルに合わせた具体的なアドバイスと、根本から首を改善する施術プランをご提案します。スマホを諦めることなく、快適に使える身体を一緒に取り戻していきましょう。いつでもお気軽にご相談くださいね。

