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赤ちゃんの頭の形はどこまで改善する?現実的な到達点

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医師から「ヘルメット治療で改善します」と言われても、具体的にどのくらい良くなるのか分からなくて不安ではありませんか。「改善」という言葉だけでは、完璧な丸い頭になるのか、それとも少しマシになる程度なのか、イメージが湧きませんよね。赤ちゃんの頭の形がどこまで改善するのか、数値やデータで具体的に知りたいというのは、治療を検討する上でとても大切なことです。

院長:中林

改善の程度は変形レベルや月齢によって変わります。現実的な目標を知ることで、適切な判断ができます

当院にも「完璧な丸にはならなくてもいいから、どこまで良くなるのか教えてほしい」というご質問を多くいただきます。30万円以上もする高額な治療を受けるかどうか決断するには、具体的な改善の見込みを知ることが不可欠です。今回は変形の程度別、治療法別に、現実的にどこまで改善が期待できるのかを詳しくお伝えしていきます。

目次

改善度を測る基準と数値の見方

まず理解していただきたいのは、頭の形の改善度をどのように測るかという基準です。医療機関では頭囲指数や頭蓋変形指数といった数値を使って、頭の形を客観的に評価しています。これらの数値によって軽度、中等度、重度、超重度というレベル分けがされ、治療方針が決まってきます。

新生児の約40〜50%に何らかの向き癖が見られ、そのうち約20〜30%で頭の形の変形が生じるとされています。つまり毎年約16万人から24万人の赤ちゃんが何らかの頭の変形を経験しているのです。ただしその大部分は軽度で、医療的な介入が必要なのは一部の中等度以上のケースです。

改善度を判断する際に重要なのが、左右対称率という指標です。健常な赤ちゃんでも完璧に左右対称な頭の形をしている人はほとんどおらず、90%以上の左右対称率があれば正常範囲と考えられています。治療のゴールは完璧な100%ではなく、90%以上という現実的な数値を目指すことになります。

変形の程度別・改善の到達点

どこまで改善するかは、現在の変形がどの程度なのかによって大きく変わってきます。軽度、中等度、重度、超重度それぞれのレベルで、期待できる改善度には明確な違いがあります。

軽度の変形の場合

軽度の変形は、パッと見ただけでは分かりにくく、触ってみると少し左右差があるというレベルです。このレベルであれば自然改善する可能性も高く、体位変換や育児習慣の見直しだけで十分に改善することもあります。生後4ヶ月頃から首がしっかりすわり始めると、自分で向きを変えられるようになり、後頭部への圧迫が分散されていきます。

軽度の場合、適切な対処をすれば左右対称率90%以上という正常範囲に到達する確率は非常に高いです。ただし何もせずに放置した場合は、そのまま変形が固定化してしまう可能性もあるため、軽度だからといって油断はできません。生後6ヶ月までの適切な対処が重要になります。

中等度の変形の場合

中等度の変形は、見た目にも明らかに左右差があり、後頭部の片側が平らになっているのが分かるレベルです。このレベルになると自然改善は難しく、何らかの治療的介入が必要になってきます。ヘルメット治療を行った場合、約95%の確率で正常範囲まで改善するというデータがあります。

当院での施術経験でも、中等度の変形であれば、2ヶ月から3ヶ月程度の継続的な施術で明らかな改善が見られるケースが多いです。完璧な左右対称にはならないかもしれませんが、日常生活で全く気にならないレベル、つまり左右対称率85%から90%程度までは十分に改善が期待できます。

重度・超重度の変形の場合

重度や超重度の変形は、素人が見ても明らかに歪んでいると分かるレベルで、後頭部だけでなく額や耳の位置にも左右差が生じています。このレベルになると改善の難易度は上がりますが、適切な治療を行えば一定の改善は十分に期待できます。

ヘルメット治療のデータでは、重度の場合で約75%、超重度でも約40%が正常範囲まで改善するとされています。逆に言えば、重度の場合は25%、超重度の場合は60%が正常範囲には到達しないということです。ただし正常範囲に到達しなくても、治療前と比較すれば明らかに改善しており、見た目の印象は大きく変わります。

治療法別の改善到達点

どこまで改善するかは、選択する治療法によっても変わってきます。それぞれの治療法には特徴があり、期待できる改善度にも違いがあります。

ヘルメット治療での改善度

ヘルメット治療は医療機関で提供される標準的な治療法で、生後4ヶ月から6ヶ月の間に開始し、平均5ヶ月から6ヶ月装着を続けます。この治療法での改善率は比較的高く、変形の程度にもよりますが、多くのケースで左右対称率を10%から15%程度改善させることができます。

例えば治療開始時に左右対称率が75%だった場合、治療後には85%から90%程度まで改善することが期待できます。これは数値としては小さく見えますが、見た目の印象としては大きな違いがあります。ただし開始時期が遅れた場合や、超重度の変形の場合は、改善幅が限定的になることもあります。

費用は30万円から50万円と高額で、この投資に見合う改善が得られるかどうかは、現在の変形レベルと開始時期によって判断する必要があります。中等度で生後5ヶ月までに開始できれば、費用対効果は高いと言えるでしょう。

体位変換と育児習慣の見直し

授乳時の抱き方を左右交互に変える、寝かせる向きを意識的に変える、タミータイムを取り入れるなど、日常生活の中でできる対処法です。これらは費用もかからず今日から始められますが、期待できる改善度は限定的です。

軽度の変形で生後3ヶ月以内に開始した場合は、これらの方法だけで左右対称率を5%から8%程度改善させることも可能です。しかし中等度以上の変形や、すでに生後5ヶ月を過ぎている場合は、これだけでは十分な改善は難しいでしょう。予防や軽度の改善には効果的ですが、本格的な治療としては限界があります。

専門的な施術による改善

当院での施術は、体位変換よりも効果的で、ヘルメット治療よりも経済的負担が少ないという中間的な選択肢です。5種類の独自検査を通じて向き癖や頭の変形の根本原因を特定し、首や体全体のバランスを整えていきます。

施術による改善度は個人差がありますが、中等度の変形であれば2ヶ月から3ヶ月の継続的な施術で、左右対称率を8%から12%程度改善させることが期待できます。重度の場合でも5%から8%程度の改善は十分に見込めます。完璧な正常範囲には到達しないかもしれませんが、日常生活で気にならないレベルまでは改善可能です。

月齢による改善限界の違い

どこまで改善するかを左右する最も重要な要因の一つが、治療を開始する月齢です。頭蓋骨が柔らかく変形しやすい時期は、同時に改善もしやすい時期でもあります。

生後3ヶ月から5ヶ月の間に治療を開始した場合、軽度から中等度の変形であれば正常範囲まで改善する可能性が高いです。この時期であれば改善の上限も高く、理想的な形に近づけることができます。生後6ヶ月で開始した場合も改善は見込めますが、到達できる上限がやや下がります。

生後7ヶ月を過ぎると頭蓋骨が徐々に硬くなり始め、改善の幅が限定的になってきます。それでも治療を行う価値は十分にあり、何もしないよりは確実に良い結果が得られます。生後8ヶ月以降でも、中等度の変形であれば5%から8%程度の改善は期待できます。1歳を過ぎると改善幅はさらに小さくなりますが、それでも諦める必要はありません。

現実的な目標設定が大切

どこまで改善するかを考える際に最も大切なのは、現実的な目標を設定することです。完璧な左右対称を目指すのではなく、「日常生活で全く気にならないレベル」を目標にすることをお勧めします。具体的には左右対称率85%から90%、触ってみても明らかな左右差がない、どんな髪型でも違和感がない、というレベルです。

医師や周囲から「髪が伸びれば目立たなくなる」と言われることもありますが、それは治ったことにはならないという気持ちもよく分かります。ただし客観的に見て、左右対称率が85%以上あれば、ほとんどの人は頭の形の問題に気づきません。これは決して妥協ではなく、医学的にも十分に正常範囲と言える状態です。

当院では国家資格を持ち25年以上の臨床経験を積んだ院長が、一人ひとりの状態を詳しく検査し、現実的にどこまで改善できるかを正直にお伝えしています。過度な期待を持たせることはせず、データと経験に基づいた現実的な見通しをお話しします。その上で、できる限りの改善を目指して一緒に取り組んでいきます。

赤ちゃんの頭の形がどこまで改善するのか、我が子の場合はどのレベルまで到達できるのか、不安や疑問があれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。曖昧な「改善します」という言葉ではなく、具体的な数値や見通しをお伝えします。完璧を求めすぎず、でも諦めることなく、現実的な目標に向かって一緒に取り組んでいきましょう。一人で悩まず、まずは専門家に相談することが、お子さんの未来のために今できる最善の選択です。


院長:中林

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