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妊娠中の仰臥位低血圧症候群とは?症状と対処法

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妊婦健診で助産師さんから「左向きで寝てくださいね」と言われたことはありませんか。堺市北区中百舌鳥で中林整骨院・なかもず院の院長をしている中林です。妊娠中期から後期にかけて、仰向けで寝ると息苦しくなったり気分が悪くなったりする経験をする妊婦さんが本当に多くいらっしゃいます。

この症状は仰臥位低血圧症候群という医学的な名前がついていて、妊娠後期の妊婦さんの約8%が経験すると言われています。難しい名前ですが、簡単に言えば仰向けで寝たときに大きくなった子宮が背中側の太い血管を圧迫して血圧が下がってしまう状態のことです。当院にも妊娠中のケアで来院される方から、この症状について質問を受けることが増えてきました。

院長:中林

赤ちゃんへの影響が心配で不安になっている妊婦さんがとても多いですが、正しい知識を持てば怖がる必要はありません

今回は仰臥位低血圧症候群がどういうメカニズムで起こるのか、どんな症状が現れるのか、胎児への影響はあるのか、そして具体的な対処法や予防法について詳しくお伝えしていきますね。

目次

仰臥位低血圧症候群とは何か

仰臥位低血圧症候群は「ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん」と読みます。仰臥位というのは医学用語で仰向けに寝ている姿勢のことを指し、その姿勢で血圧が低下する症状という意味です。妊娠中期後半から後期、特に妊娠7ヶ月以降になるとお腹が大きくなってきて、この症状が現れやすくなります。

人間の身体には下大静脈という太い血管が背骨の右側を通っています。この血管は下半身から心臓へ血液を戻す重要な役割を担っているのですが、妊娠後期になると大きくなった子宮がこの下大静脈を圧迫してしまうのです。血液の流れが悪くなると心臓に戻る血液量が減少し、結果的に全身に送り出される血液量も減って血圧が低下します。

この症状は妊娠していない人には起こりません。妊娠によって子宮が大きくなることで初めて生じる特有の症状です。また体格や子宮の大きさ、赤ちゃんの位置などによって個人差があり、全く症状が出ない方もいれば、強い症状が出る方もいらっしゃいます。

どんな症状が現れるのか

仰臥位低血圧症候群の症状には軽いものから重いものまで幅広くあります。ここでは実際によく見られる症状について詳しく解説していきますね。症状を知っておくことで、自分の身体に起きている変化が何なのかを理解しやすくなります。

初期に現れる軽度の症状

最初に現れることが多いのは、なんとなくの息苦しさや胸の圧迫感です。仰向けで寝ているときに深く息が吸えない感じがしたり、胸が重く感じたりします。また顔色が悪くなって青白くなることもあります。自分では気づきにくいこともあるので、パートナーに指摘されて初めて気づく方もいらっしゃいます。

軽い頭痛やめまい、ふらつきを感じることもあります。立ちくらみに似た感覚で、視界が少しぼやけたような感じがすることもあるでしょう。また冷や汗が出てきたり、手足が冷たくなったりすることもあります。これらは血圧低下による身体の反応です。

中等度から重度の症状

症状が進むと吐き気や嘔吐が起こることがあります。急に気持ち悪くなって吐きそうになったり、実際に吐いてしまったりする場合もあります。また動悸が激しくなって心臓がドキドキと早く打つようになります。これは心臓が少ない血液量でも全身に血液を送ろうとして頑張っている状態です。

さらに重症になると意識が遠のいていく感覚や、実際に失神してしまうこともあります。ただしここまで重い症状が出る前に、多くの方は無意識のうちに身体の向きを変えているため、完全に意識を失うケースは比較的稀です。それでも放置すると母体だけでなく胎児にも影響が及ぶ可能性があるため注意が必要です

胎児への影響について

多くの妊婦さんが最も心配されるのが、お腹の赤ちゃんへの影響です。母体の血圧が下がると胎盤への血流も減少するため、赤ちゃんへの酸素供給量が一時的に減ってしまいます。短時間であれば赤ちゃんには大きな影響はありませんが、長時間その状態が続くと問題が生じる可能性があります。

胎児心拍数モニタリングを行うと、仰臥位低血圧症候群が起きているときに赤ちゃんの心拍数に変化が見られることがあります。具体的には心拍数が一時的に低下したり、変動パターンが変わったりします。これは赤ちゃんが低酸素状態になっているサインです。

ただし安心していただきたいのは、母体が症状に気づいて姿勢を変えれば、すぐに血流が回復して赤ちゃんへの酸素供給も正常に戻るということです。仰臥位低血圧症候群は姿勢を変えることで速やかに改善する可逆的な症状なのです

なぜ左向きで寝るのが良いのか

産婦人科や妊婦健診で「左向きで寝てください」と指導された経験のある方は多いと思います。実はこれには解剖学的な理由があります。先ほど説明した下大静脈は背骨の右側を通っているため、右を下にして寝ると子宮の重みがより強く下大静脈を圧迫してしまいます。

一方、左を下にして寝ると子宮の重みが下大静脈から離れる方向にかかるため、圧迫が軽減されます。また左側臥位にすることで大動脈への圧迫も最小限になり、全身への血流がスムーズになるのです。これが左向き寝が推奨される医学的な根拠です。

ただし必ずしも左向きでなければいけないというわけではありません。右向きでも症状が出なければ問題ありませんし、抱き枕を使って斜めの姿勢を取るなど、自分が楽だと感じる姿勢を見つけることが大切です。大事なのは仰向けを長時間続けないということです。

症状が出たときの対処法

もし仰向けで寝ているときに息苦しさや気分の悪さを感じたら、すぐに姿勢を変えることが最も重要です。慌てずに左側を下にしてゆっくりと横向きになりましょう。急に起き上がると立ちくらみを起こす可能性があるため、まずは横向きになって様子を見てください。

横向きになって数分経てば、ほとんどの場合症状は改善します。血流が回復して血圧が正常に戻るためです。深呼吸をしながらゆっくりと身体をリラックスさせましょう。症状が治まったら、そのまま横向きの姿勢で休むか、上半身を少し起こした姿勢を取ると良いです。

もし姿勢を変えても症状が改善しない場合や、頻繁に症状が繰り返される場合は、必ず医師に相談してください。他の原因が隠れている可能性もありますし、専門的な評価が必要な場合もあります。自己判断で放置せず、気になることがあれば遠慮なく産婦人科に相談しましょう。

快適な睡眠のための工夫

仰臥位低血圧症候群を予防しながら快適に眠るためには、いくつかの工夫があります。最も効果的なのは抱き枕や妊婦用クッションを活用することです。抱き枕を抱えて横向きに寝ると、上側の足を乗せることができて骨盤や腰への負担も軽減されます。

背中側にもクッションを置いて、寝返りで仰向けになりすぎないように支えるのも効果的です。完全に仰向けを防ぐことは難しいですが、少し傾斜をつけることで下大静脈への圧迫を軽減できます。また上半身を少し高くするセミファーラー位という姿勢も、血流を改善する効果があります。

寝る前の習慣も大切です。カフェインを控える、寝室の温度を快適に保つ、リラックスできる音楽を聴くなど、質の良い睡眠環境を整えることで、深い眠りにつきやすくなります。妊娠後期は特に睡眠の質が低下しやすい時期なので、環境づくりにも気を配りましょう

いつから注意が必要か

仰臥位低血圧症候群は妊娠中期後半、だいたい妊娠24週から28週くらいから注意が必要になってきます。ただしこれは目安であって、お腹の大きさや体格によって個人差があります。早い方では妊娠20週頃から症状を感じることもあれば、臨月近くまで全く症状が出ない方もいらっしゃいます。

大切なのは妊娠週数ではなく、自分の身体の変化に敏感になることです。仰向けで寝たときに少しでも息苦しさや不快感を感じたら、それがサインだと考えて姿勢を変えるようにしましょう。無理に我慢する必要は全くありません。

また日中の休息時も同じように注意が必要です。ソファで仰向けに寝転がったり、診察台で仰向けになったりするときにも症状が出ることがあります。長時間同じ姿勢を続けないように、こまめに体勢を変えることを心がけてください。

妊娠中の身体の変化と向き合う

仰臥位低血圧症候群は妊娠中特有の症状のひとつです。当院にも妊娠中の腰痛や身体の不調で来院される妊婦さんが多くいらっしゃいますが、睡眠時の姿勢について悩んでいる方も本当に多いです。

妊娠中は身体が大きく変化する時期で、それに伴ってさまざまな不調が現れます。仰臥位低血圧症候群もそのひとつですが、正しい知識を持って適切に対処すれば怖がる必要はありません。むしろ身体からのサインを素直に受け取って、楽な姿勢を見つけていくことが大切です。

もし睡眠時の姿勢だけでなく、腰痛や骨盤の痛み、むくみなど他の症状にも悩まされているなら、専門家によるケアを受けることも検討してみてください。妊娠中の身体の変化に対応した施術を受けることで、より快適に妊娠期間を過ごせるようになります。

まとめ

仰臥位低血圧症候群は妊娠後期に仰向けで寝ることで大きくなった子宮が下大静脈を圧迫し、血圧が低下する症状です。息苦しさ、めまい、吐き気などの症状が現れますが、姿勢を変えることで速やかに改善します。胎児への影響も姿勢を変えればすぐに解消されるため、過度に心配する必要はありません。

予防のためには左側を下にして寝ること、抱き枕やクッションを活用すること、そして自分の身体の変化に敏感になることが大切です。少しでも不快感を感じたら無理をせずに姿勢を変えましょう。妊娠中は身体が教えてくれるサインに素直に従うことが、母子ともに健康に過ごすための秘訣です。

当院では妊娠中の身体の変化に対応した施術を行っており、睡眠時の姿勢についてのアドバイスも行っています。国家資格を持った院長が検査から施術まで一貫して担当しますので、安心してご相談ください。仰臥位低血圧症候群以外にも、妊娠中の腰痛やむくみ、骨盤の痛みなど、どんな小さな悩みでも一人で抱え込まずにいつでもお気軽にご相談くださいね。


院長:中林

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