倦怠感にマッサージが効く人・効かない人の違いとは

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いつもご覧いただきありがとうございます。堺市北区で治療院をしている中林です。患者さんから「倦怠感が続いているんですが、マッサージで楽になりますか」という質問をよくいただきます。倦怠感に対してマッサージがどのような効果を持つのか、またどんなアプローチが有効なのか、正しく理解している方は意外と少ないように感じています。

実は私自身、幼少期は病弱で慢性的な倦怠感に悩まされていました。小学生の時の交通事故後のリハビリでは、体のケアの重要性を身をもって学びました。その後、治療家として25年以上、10万人以上の方を診てきた経験から、倦怠感とマッサージの関係について、今回は詳しくお伝えしていきます。

院長:中林

マッサージは倦怠感に効果的ですが、やり方や原因によって適切なアプローチが異なります

目次

マッサージが倦怠感に効く理由

まず最初に知っておいていただきたいのは、マッサージが倦怠感に対してどのように作用するのかということです。これを理解することで、より効果的なケアができるようになります。当院でも施術の際には必ずこのメカニズムをお伝えするようにしています。

マッサージの最も大きな効果は、血液循環の改善です。倦怠感がある時、体内では血流が滞り、筋肉に十分な酸素や栄養が届いていない状態になっています。マッサージによって筋肉をほぐし、血管を拡張させることで、新鮮な血液が全身に巡るようになります。すると細胞が活性化し、疲労物質の排出も促進されるため、倦怠感が軽減されていくのです。

さらに、マッサージにはリンパの流れを改善する効果もあります。リンパ液は体内の老廃物を回収して排出する重要な役割を担っていますが、運動不足やストレスによって流れが滞ると、体内に疲労物質が蓄積してしまいます。適切なマッサージによってリンパの流れがスムーズになれば、デトックス効果が高まり、倦怠感の改善につながります。

また見逃せないのが、自律神経への作用です。マッサージを受けると副交感神経が優位になり、体がリラックスモードに切り替わります。これによって睡眠の質が向上し、体の回復力が高まります。慢性的な倦怠感の背景には自律神経の乱れがあることが多いため、マッサージによる自律神経の調整は非常に重要なのです。

倦怠感の原因別マッサージアプローチ

一口に倦怠感といっても、その原因は人それぞれ異なります。原因が違えば、効果的なマッサージの方法も変わってきます。ここでは代表的な倦怠感の原因別に、どのようなマッサージが有効かをお伝えしていきます。

筋肉の緊張による倦怠感

デスクワークや立ち仕事で長時間同じ姿勢を続けていると、特定の筋肉が常に緊張した状態になります。緊張した筋肉は血流が悪くなり、酸欠状態に陥ります。この状態が続くと、局所的な疲労だけでなく、全身の倦怠感へとつながっていくのです。

このタイプの倦怠感には、緊張している筋肉を直接ほぐすマッサージが効果的です。特に首や肩、腰といった部位は緊張しやすく、ここをしっかりとほぐすことで全身の倦怠感が軽減されることが多いです。当院でも、まず筋肉の緊張状態を検査で確認してから、適切な圧でほぐしていく施術を行っています。

血流不良による倦怠感

運動不足や冷え、ストレスなどによって血流が悪くなると、全身に酸素や栄養が行き渡らず、倦怠感が生じます。特に手足の末端が冷たい方、むくみやすい方は、血流不良が倦怠感の主な原因になっている可能性が高いです。

血流改善を目的としたマッサージでは、心臓から遠い部分から中心に向かって行うのがポイントです。足先から太ももへ、手先から肩へと、血液とリンパ液を心臓に戻すイメージで優しく流していきます。強く揉むよりも、軽い圧でゆっくりと撫でるようにマッサージする方が効果的です。

自律神経の乱れによる倦怠感

ストレスや不規則な生活によって自律神経のバランスが崩れると、交感神経が優位な状態が続き、体が常に緊張してしまいます。この状態では質の良い睡眠が取れず、慢性的な倦怠感に悩まされることになります。

自律神経を整えるマッサージでは、リラックス効果を重視します。アロマオイルを使った優しいタッチのマッサージや、頭皮マッサージ、足裏のツボ押しなどが有効です。当院では、自律神経の状態を検査で確認し、その方に合った施術方法を選択しています。

自宅でできる倦怠感ケア

治療院での施術は効果的ですが、毎日通うのは現実的ではありません。日常的に自分でできるセルフケアを取り入れることで、倦怠感を予防し、症状を軽減することができます。ここでは簡単にできるセルフマッサージの方法をご紹介します。

首と肩のセルフマッサージ

首の後ろから肩にかけての筋肉は、頭の重さを支え続けているため非常に疲労しやすい部位です。ここをほぐすことで、頭への血流が改善され、倦怠感や頭重感が軽減されます。親指以外の4本の指を使って、首の後ろから肩にかけて円を描くように優しくマッサージしてください。

特に効果的なのは、入浴後の体が温まっている時です。筋肉が柔らかくなっているため、少ない力でも効果的にほぐすことができます。1回3分程度で構いませんので、毎日続けることが大切です。

足のセルフマッサージ

足は第二の心臓と呼ばれるほど重要な部位です。足裏やふくらはぎをマッサージすることで、全身の血流が改善され、倦怠感の軽減につながります。足裏は両手の親指を使って、かかとからつま先に向かって押していきます。ふくらはぎは、足首から膝に向かって、両手で包み込むように優しく揉み上げていきます。

特に立ち仕事の方や、むくみが気になる方は、寝る前に5分程度の足のマッサージを習慣にすることをお勧めします。翌朝の体の軽さが変わってくるはずです。

倦怠感に効くツボ

東洋医学には、倦怠感に効果的なツボがいくつかあります。最も有名なのが「合谷(ごうこく)」で、手の甲側、親指と人差し指の骨が交わる部分にあります。ここを反対側の親指で3秒押して3秒離すを10回繰り返すと、全身の気の流れが良くなり、倦怠感が軽減されます。

また、足の「足三里(あしさんり)」も疲労回復に効果的なツボです。膝のお皿の下、外側のくぼみから指4本分下にあります。ここを親指でグッと押すと、足の疲れだけでなく、全身の倦怠感にも効果があります。

マッサージだけでは改善しない倦怠感

ここまでマッサージの効果についてお伝えしてきましたが、正直に申し上げると、マッサージだけでは根本的に改善しない倦怠感も存在します。当院に来られる患者さんの中にも、「マッサージに通っているけど、その時は楽になっても、すぐに倦怠感が戻ってしまう」という方が多くいらっしゃいます。

このような場合、体の構造的な問題や、より深い自律神経の乱れ、内臓の疲労など、マッサージだけではアプローチできない原因が隠れている可能性があります。特に骨格の歪みがある場合、いくら筋肉をほぐしても、歪みによって筋肉がすぐに緊張してしまうため、根本的な改善にはつながりません。

また、慢性疲労症候群や甲状腺機能低下症など、病気が原因の倦怠感もあります。マッサージを受けても全く改善が見られない場合や、倦怠感以外にも複数の症状がある場合は、一度医療機関を受診することをお勧めします。

当院での倦怠感へのアプローチ

当院では、倦怠感に対して単なるマッサージだけでなく、総合的なアプローチを行っています。まず5種類の独自検査を通じて、倦怠感の根本原因を徹底的に追究します。姿勢分析、関節可動域検査、神経検査などを行い、筋肉の問題なのか、骨格の歪みなのか、自律神経の乱れなのかを明確にしていきます。

検査の結果に基づいて、その方に最適な施術プランを組み立てます。筋肉の緊張が主な原因であれば、適切な圧とリズムでほぐしていきます。骨格の歪みがある場合は、関節の動きを整える施術を行います。自律神経の乱れには、神経の流れを正常化する優しい刺激を加えていきます。

さらに、日常生活でのアドバイスも重要視しています。どんなに良い施術を受けても、生活習慣が原因で倦怠感が起きているなら、根本的な改善にはつながりません。睡眠、食事、運動、ストレス管理など、一人ひとりの生活状況に合わせた具体的なアドバイスをお伝えしています。

まとめ

倦怠感に対してマッサージは確かに効果的です。血流改善、リンパの流れ促進、自律神経の調整など、様々なメカニズムで倦怠感を軽減してくれます。自宅でできるセルフマッサージを習慣にすることで、予防や軽減も可能です。

しかし、マッサージで一時的に楽になっても、すぐに倦怠感が戻ってしまう場合は、より深い原因が隠れている可能性があります。骨格の歪み、自律神経の深い乱れ、あるいは何らかの病気が背景にあるかもしれません。そのような場合は、表面的なアプローチではなく、根本原因を特定して取り除くことが必要です。

私が治療家として最も大切にしているのは、症状の「結果」だけでなく「原因」を追究することです。なぜ倦怠感が起きているのか、その本当の理由を見つけ出し、一人ひとりに合った最適なアプローチを提供すること。それが25年以上の臨床経験で学んだ、真の改善への道です。

もしあなたが慢性的な倦怠感に悩んでいて、マッサージを受けても改善しないと感じているなら、一度根本原因を調べてみることをお勧めします。原因が分かれば、適切な対処法も見えてきます。一人で悩まず、いつでも気軽にご相談ください。倦怠感のない、やりたいことを我慢しない毎日を取り戻すために、全力でサポートさせていただきます。


院長:中林

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